植物性のEPAは何が材料なのか

EPA(エイコサペンタエン酸)は青背魚に含まれる不飽和脂肪酸で、血液サラサラ成分であることら血管の疾患が気になる人はEPAを多く摂るように、青背魚のサンマやイワシ、アジ、カツオ、マグロなどを食べることがすすめられています。EPAは動物の体内では作られません。人間の身体の中にも、私たちが食べている獣肉類にも含まれていません。ということは、青背魚が食べたエサにEPAが含まれているわけで、それは何かというと藻やオキアミです。オキアミは藻を食べています。藻は川にも少しはあるので、川魚にも含まれているものの青背魚に比べると、わずかの量でしかありません。
EPAは、植物油に含まれるα‐リノレン酸から体内で合成されるものの、その割合は10〜15%でしかないので、青背魚を食べることは摂取には有効となります。
健康食品に使われているEPAは、青背魚の肉の部分が使われたものもありますが、多くは捨てられる頭部が材料として使われています。カツオやマグロは他の青背魚を食べているので、EPAが凝縮されていきます。マグロの部位でも特にEPAが多く含まれるのは眼窩という目玉の周りで、これを使ったEPAの健康食品もあります。
元々の材料が藻であるなら、藻から直接、EPAを取ろうということで開発されたのが植物性EPAです。
ちなみに、青背魚は、かつては青魚が通称でした。全身が青いわけではなく背が青く、腹は白くなっています。背が青いのは空から鳥が見ると海の色と同化するからで、下から見たときには白いと空の太陽光と同化することによって保護色となっているからです。