数値で示されると、それを信じてしまうのは誰にもありがちなことで、その示された内容が科学的な根拠(エビデンス)があることだと、疑うことなく取り入れてしまうことがあります。しかし、それが健康に関わることであると、簡単に信じるわけにはいきません。
ダイエットでいうと、BMIは日本人の場合には22が最も健康度が高いので、これを目指すことが健康の維持・増進の基本と言われています。BMIは体重(kg)を身長(m)で2回割る(体重÷身長÷身長)ことで求められます。
BMIは男女ともに同じ計算で割り出すのですが、女性は男性に比べて体脂肪が10%ほど高くなっているので、22は女性にとっては不利な状態となります。例えば、160cmの女性で体重が50kgだとするとBMIは19.5になります。
同じ身長では、BMIが22だとすると体重は56kgを超えるので、女性は現実的には太っていると判断されるような体重となることがわかります。
体組成計には体脂肪率やBMIなどのほかに、体内年齢も表示されます。体内年齢が実年齢よりも若く(低く)出ると、それで安心してしまうところがありますが、体内年齢は基礎代謝の年齢傾向と体組成の年齢傾向から導き出された結果による推定数値で、筋肉量が多いほど基礎代謝が高く、体内年齢は若く表示されます。
女性は男性に比べて筋肉が少なく、脂肪が多い分だけ体内年齢が高めに出る傾向があります。筋肉量が重要なポイントになっているということでは、体内水分率も同じようなところがあります。
筋肉の70%以上は水分で、筋肉が多いほど全身の水分量が多くなっています。体組成計では実際に水分量を測定しているわけではなくて、筋肉量を推定して、そこから体重に占める水分率を推定しています。
この体内水分率と他の年齢の推定値を合わせて、推定年齢、つまり体内年齢が表示されるのが体組成計です。
こういった話は、体組成計の開発を指導した谷田大輔さんから伺ったことです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕