健康流通:概論8 商品と情報のセット

マルチメディアと呼ばれる商品形態があります。マルチメディアは、マルチ(複合的)なメディアということで、複数の種類のコンテンツや情報を一つにまとめて取り扱うことを指しています。

さまざまな形態がある中で、出版の世界では書籍とCD、DVDなどを組み合わせて、文字と音楽や映像を楽しめるものとして進んできました。書籍では伝えきれないことにプラスされるということで今でも発行は続いています。

ここで取り上げるマルチメディアは書籍と商品を組み合わせたもので、映像で見るだけでなく、実際の商品がついていて、書かれていることを実施することができるものです。

書店やコンビニなどには商品のボックスが並んでいますが、販売されているのは書籍のコーナーで、書籍の一つの種類という扱いになっています。商品には取扱説明書がついていますが、これとは違って、あくまで書籍のおまけの形です。

睡眠に関する書籍に睡眠に関わる商品、ダイエットに関わる書籍にはダイエットに関わる商品といった感じで、開封したらすぐに実施することができます。

小さなサイズで、ページ数も少なくても、これは書籍であって、どんなに大きな商品がついていても、これは商品見本といったようになっています。

書籍にDVDがついているのは完全な書籍であって、販売されているのも、それぞれの書籍の専門コーナーです。それに対して主流になっているマルチメディアは、書籍売り場でも雑誌売り場でも特設コーナーでも販売されます。

それも平積み(立てるのではなくて平らに重ねる展示法)で、A4サイズが通常であるので、1面を使ってアピールすることができます。中身の商品が見えるように窓(透明な部分)を作って、販売することが可能です。

しかも書籍の扱いであるので、通常の商品の価格に比べたら安く販売されています。これが可能なのは、中身の商品が見本のような形で、これで商品の良さを知ってもらって、これから販売する本商品(機能が優れた上位商品など)を購入するきっかけにしてもらおうという考えがあるからです。

だから、商品の販売会社は低価格で提供するのが通常のことで、全国の書店やコンビニを使った宣伝という位置づけがあるからです。今では、多くの出版社が手がけるようになりましたが、これをマルチメディアとして始めた出版社は、女性誌に付録としてブランド商品をつけたことで有名になった会社で、マルチメディアの担当が友人であることから情報交換を続けています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕