L‐カルニチンの吸収率の高め方

サプリメント成分のL‐カルニチンは水溶性の性質なので、空腹時に摂っても食前に摂っても吸収される使いやすいサプリメント素材です。ダイエット用のサプリメント素材としては便利に使えるのですが、それもあって、どんな摂り方をしても大丈夫と考えられがちです。しかし、一緒に食べるものによって吸収率が違ってくるので、その栄養素を多く摂る食事がベストのタイミングということになります。
L‐カルニチンは肉類の中に多く含まれています。以前に「羊肉(ラム、マトン)を食べても太らない」という話が広まったことがあります。羊肉には特にL‐カルニチンが多く含まれています。L‐カルニチンには脂肪酸と結びついて、細胞内のミトコンドリアの膜を通過させる働きがあります。ミトコンドリアの中では脂肪酸が燃焼されているので、L‐カルニチンが体内に多くあると脂肪酸の燃焼をよくすることができるということです。ラムはマトンに比べて臭みが少ないので人気はあるものの、L‐カルニチンの量を比べるとマトンにはラムの2倍以上ものL‐カルニチンが含まれています。
L‐カルニチンは肉類に含まれるだけあって、たんぱく質との相性がよくて、たんぱく質が多く含まれる食品を食べたときに吸収率が高まります。その実験として、たんぱく質の含有量が違う食事をしてもらい、同時にL‐カルニチンを摂って、その吸収率が血液検査で確かめられました。たんぱく質の量の違いは、ご飯だけ、卵だけ、卵かけご飯の3つが用意されましたが、その結果、最も吸収率が高かったのが卵、一番低かったのがご飯だけ、卵かけご飯は、その中間の量となっていました。
つまり、空腹時よりも食後、それもたんぱく質が多く含まれた食品を食べた後にL‐カルニチンをサプリメントとして摂るのがよいというわけです。