見えない脂肪は気づきにくい

脂肪はエネルギー量が高く、脂肪が含まれた食品を多く食べると太りやすいので、ダイエットのためには脂肪を減らそうというのは誰もが考えることです。肉のように赤身と脂身がはっきりと分かれているものなら脂肪の量が見えやすいので、脂肪の部分をカットするというように減らすのは簡単です。鶏肉は皮に脂肪が多いので、それもわかりやすいといえます。また、牛肉は霜降り状態なら脂肪の量が見えるので、食べる量も減らしやすいわけです。それに比べて、肉の中に含まれている脂肪は見ても多いのか少ないのか判断しにくく、量が減らしにくい食品の代表ともなっています。
肉の種類で比べると、100kcal当たりでは牛肉(脂肪なし)は約33g、豚肉(脂肪なし)は約44g、鶏肉(ささみ)は約96gと、ささみなら牛肉の約3倍の量が食べられることになります。つまり、同じ重量なら3分の1ほどのエネルギー量でしかないということです。
魚は肉に比べて脂肪が少ないイメージがあるかもしれませんが、エネルギー量で比べればマグロの赤身は鶏肉のささみと、さんまは牛肉の赤身と同じくらいになっています。魚なら太りにくい、たくさん食べても大丈夫というわけではないのです。
ただし、魚は同じ動物性脂肪であっても血液をサラサラにして、血の巡りをよくする脂肪酸が多く含まれています。魚の油は分解されやすく、体脂肪として脂肪細胞の中に蓄積されにくいので、エネルギー量が多めであっても肉類に比べると太りにくいといえます。
動物性脂肪は、動物の肉に含まれる脂肪のことで、肉類にはn‐6系(オメガ6)の飽和脂肪酸が多く含まれ、魚に多く含まれるのはn‐3系(オメガ3)の不飽和脂肪酸です。n‐3系は健康イメージがある植物油にも多く含まれている不飽和脂肪酸です。牛乳に含まれる飽和脂肪酸も動物性脂肪となっていますが、不飽和脂肪酸も同じように含まれています。牛乳の脂肪酸は、混ざって白くなっているので見ることはできないわけですが、肉類の脂肪酸と魚類の脂肪酸の間の存在というイメージです。

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