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「和食の日」和食文化国民会議が、いい(11)に(2)ほんしょ(4)くの語呂合わせで制定。

「いい尿の日」クラシエ製薬が寒い季節は尿トラブルが増えることから啓発や治療を呼びかける目的で、いい(11)24(にょう)の語呂合わせで制定。

「鰹節の日」ヤマキが鰹節の使い方、上手なだしの取り方を多くの人に知ってもらうことを目的として、いい(11)ふし(24)の語呂合わせで制定。

「冬にんじんの日」カゴメが冬にんじんの旬の11月と、にん(2)じん(4)の語呂合わせで制定。

毎月24日:「ブルボン・プチの日」(ブルボン)、「削り節の日」(東京削節類卸協同組合)

食事の栄養摂取のバランスを100kcal単位で考える方法は、臨床栄養の世界では「ダイエットデザインハウス」と呼ばれ、長く普及に取り組まれてきました。普及が盛んになったのは今から40年以上も前のことであるのに、いまだに栄養学の世界では80kcalという理解しにくい数字が単位として採用されています。

100kcalを栄養の単位として考える方法は一般には理解されやすいのですが、栄養学を学んだ専門家である栄養士は、なかなか理解してくれません。今から70年以上前に栄養計算の単位が80kcalとされてから、それだけを学んできているので、受け入れられないという気持ちが強いようです。

その経緯については「日々修行83」で紹介しました。

食事で摂取するエネルギー量を100kcalで考えることは頭を切り替えることさえできれば可能なことですが、運動などによって消費するエネルギー量は100kcalで考えるのは、これまでは難しいとされてきました。

運動や日常活動によって消費されるエネルギー量は、性別、年齢、体重などによって差があって、例えば10分間、ウォーキングをすると、どれだけの消費エネルギー量になるのかは、かなりのバラツキがあります。そのため、概要の数字で示されることが多くなっています。

一般には、摂取エネルギー量はエクササイズという単位が使われていて、座っているときのエネルギー消費を1エクササイズとして、その何倍の運動量になるかが示されています。普通の歩行は3エクササイズとされています。

エクササイズの計算式は、「消費エネルギー量(kcal)=体重(kg)×METS×運動時間(h)×1.05(係数)」となっています。

体重50kgの人が30分間ジョギングをした場合は、「50(kg)×6(METS)×0.5時間×1.05=157.5kcal」となります。

この計算式を使って、100kcalを消費するには、どんな運動を、どれだけの時間かければよいのかを計算する方法があります。その計算(逆算)の方法については、次回(日々修行87)に紹介します。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

赤ちゃんは善玉菌が非常に多くなっているものの、離乳期を過ぎると悪玉菌が増えていきます。特に増えるのは悪玉菌の代表であるウェルシュ菌で、これは中高年以降には大きく増えていきます。

その一方で、善玉菌の代表であるビフィズス菌は減る一方となり、悪玉菌が優勢になっていきます。その理由として、加齢による腸内の酸性度の低下が大きいためだと考えられています。

若いときには胃液と十二指腸での腸液の分泌が盛んになっていますが、年齢につれて徐々に分泌量が減っていきます。胃液と腸液は強酸性で、分泌量が多いと胃と腸の中は酸性に保たれています。

善玉菌は酸性の環境に強く、悪玉菌は酸性では活動が弱まります。腸液は小腸下部では薄まっていくため、そこから大腸にかけては悪玉菌が増殖するようになっています。

小腸には酸素が存在しているため、酸素の有無に関係なく生育できる通性嫌気性菌の乳酸桿菌が多く棲み着いています。盲腸から大腸に進むと、ほとんど無酸素状態になり、酸素が嫌いな偏性嫌気性菌が多くなります。偏性嫌気性菌の代表はビフィズス菌、バクテロイデス菌、ユウバクテリウム菌などがあります。

腸内細菌の善玉菌の栄養源(エサ)となっているのは、糖質、乳製品(乳糖)、食物繊維です。和食(日本の伝統的な食事)には糖質が多く、食物繊維が多く含まれていることから、善玉菌を増やしやすい食事となっています。

食物繊維は、人間の身体の中の酵素では消化されない食物成分のことで、消化されないために吸収もされず、ほとんど形を変えずに大腸まで届き、腸壁を刺激しながら排泄されます。しかし、腸内細菌によって分解されると善玉菌の栄養源として使われることから分解されて単糖(ブドウ糖や果糖など)の形になり、善玉菌の栄養源として使われます。

腸内細菌の悪玉菌の栄養源となっているのは、主には動物性たんぱく質、脂肪です。洋食は肉が多く、肉には脂肪が多く含まれていることから、悪玉菌を増やしやすい食事となっています。

肉と比較すると魚は全体的に脂肪の量が少ないとはいえ、魚にも脂肪が多いものがあり、摂りすぎると悪玉菌を増やす要因となります。

肉や魚を食べるときには、不溶性食物繊維が多く含まれる野菜や根菜類、水溶性食物繊維が多く含まれる海藻、キノコ、果物も摂ることを心がけます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

赤ワインを飲むと動脈硬化を予防することができるということで、赤ワインブームが起こったのは1998年のことでした。赤ワインの健康成分はポリフェノールだということから“赤ワインポリフェノールブーム”と呼んだほうがよいかもしれません。

この時期は、脂肪の過剰摂取で動脈硬化が増えていたこともあり、脂肪を減らすのか、動脈硬化を抑える効果があるものを摂ればよいのかという論議があり、楽な方法としてポリフェノールの摂取がすすめられるようになりました。

赤ワインの健康成分を摂るには何を選べばよいか、という発想をしてもらえばよかったのですが、飲酒習慣がない人が健康のために赤ワインを飲んで、かえって健康を害したということも起こりました。

ポリフェノールは植物の苦味、渋み、アクなどの成分で、紫外線を浴びた光合成によって作られます。赤ワインのアントシアニンやレスベラトロール、緑茶のカテキン、チョコレートのカカオマスポリフェノール、大豆のイソフラボン、りんごのりんごポリフェノール、コーヒーのクロロゲン酸、烏龍茶のウーロン茶重合ポリフェノールなど400種類以上も発見されています。

強い抗酸化作用(活性酸素を消去する働き)があり、色素が多いほど抗酸化力が強い特徴があります。ロゼワインにもポリフェノールは含まれるものの、色が濃い赤ワインのほうが抗酸化力が強いというので、味わいではなくて色の濃さだけで選ばれるようなこともありました。

赤ワインに含まれるポリフェノールの抗酸化作用の研究成果は、国立栄養研究所(現国立健康・栄養研究所)の板倉弘重臨床栄養部長(医学博士)などによって1997年に発表されました。同年に『第三の栄養学』、翌年に『赤ワイン健康法』が出版されてから、テレビや健康雑誌などで赤ワインの動脈硬化予防などの機能性が大きく取り上げられたことによって、広く知られることになりました。

赤ワインはフランスのボルドー大学によって基礎研究が行われていましたが、それに続いて同大学ではフランスの南海岸に自生するフランス海岸松の内部樹皮に含まれるピクノジェノールの研究が始まり、抗酸化機能が確認されました。しかし、内部樹皮は量が限られることから原材料が多くあるブドウの種が注目され、その抽出成分のグレープシードオイルの抗酸化作用について報告されました。

その後には、緑茶のカテキン、魚介類などの赤い色素のアスタキサンチン、ごまのセサミン、トマトのリコピン、マリーゴールドのルテイン、カシス、ブルーベリーなど、さまざまな抗酸化成分が登場しましたが、2002年に決定的とされるコエンザイムQ10が登場しました。

コエンザイムQ10は同年に医薬品成分から食品成分として用いることが許可され、抗酸化成分の代表としてだけでなく、糖質と脂質を代謝させる補酵素として広く知られるようになりました。
こういった流れもあって、赤ワインブームは落ち着きていきました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「お赤飯の日」赤飯文化啓発協会が新嘗祭の日を制定。

「ハートケアの日」ハートケア情報委員会が勤労には心臓が重要であるとして制定。

「牡蠣の日」全国漁業協同組合連合会が栄養豊富な牡蠣で勤労の疲れを癒してもらおうと制定。

「いいふみの日」旧郵政省が、い(1)い(1)ふ(2)み(3)の語呂合わせで制定。

「珍味の日」日本珍味商工業協同組合連合会が、いい(11)つ(2)まみ(3)の語呂合わせで制定。

毎月23日:「乳酸菌の日」(カゴメ)、「不眠の日」(エスエス製薬)、「国産小ねぎ消費拡大の日」(小ねぎ生産県協議会)

100kcalで考えていく、わかりやすい栄養バランスについて前回(日々修行84)紹介しましたが、それに続いて食品の目安量と分量について書いていきます。

〔食品名と目安量〕
◎主食(黄色)
ごはん1/2杯 赤飯1/2 もち1個、パン10枚切1切 そば1/3玉、うどん1/3玉 スパゲティ1/2カップ

◎主菜(赤色)
肉1切 魚1切 卵1個 豆腐1/2丁

◎副菜(緑色)
牛乳1カップ 果物(りんご小)1個 油大さじ1杯、野菜3皿+みそ汁1杯

 ※野菜(サラダ)1皿と、みそ汁1杯は25kcal

油は意識しなくても1日に100kcalほどは摂取しているとして計算して副菜に加える

1600kcalを基本として摂取エネルギー量と紙の枚数を示しましたが、それぞれのエネルギー量について、紙の枚数で示します。

2000kcalまでは黄色の紙の数で調整し、2100kcal以上の場合は赤色を1枚増やし、残りは黄色を増やします。また、1600kcal未満の場合は赤色を1枚減らし、残りは黄色を減らして調整します。

〔紙枚数への換算表〕
1200kcal  黄色 5枚 赤色3枚 緑色4枚
1300kcal  黄色 6枚 赤色3枚 緑色4枚
1400kcal  黄色 7枚 赤色3枚 緑色4枚
1500kcal  黄色 8枚 赤色3枚 緑色4枚
1600kcal  黄色 8枚 赤色4枚 緑色4枚
1700kcal  黄色 9枚 赤色4枚 緑色4枚
1800kcal  黄色10枚 赤色4枚 緑色4枚
1900kcal  黄色11枚 赤色4枚 緑色4枚
2000kcal  黄色12枚 赤色4枚 緑色4枚
2100kcal  黄色12枚 赤色5枚 緑色4枚
2200kcal  黄色13枚 赤色5枚 緑色4枚
2300kcal  黄色14枚 赤色5枚 緑色4枚
2400kcal  黄色15枚 赤色5枚 緑色4枚
2500kcal  黄色16枚 赤色5枚 緑色4枚
2600kcal  黄色17枚 赤色5枚 緑色4枚
2700kcal  黄色18枚 赤色5枚 緑色4枚
2800kcal  黄色19枚 赤色5枚 緑色4枚
2900kcal  黄色20枚 赤色5枚 緑色4枚
3000kcal  黄色21枚 赤色5枚 緑色4枚
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「今どき昭和の時代の発想か」と言われることがあります。あまりに古い発想、前例主義などを揶揄して使われていますが、そのときに同時に言われるのは「平成だって30年も過ぎているのに」ということです。

昭和の最後の年であっても、30年以上前のことで、「十年一昔」を例に出すなら“三昔”の出来事です。昭和は年号の中では最も長くて、昭和から平成になったのは昭和64年(1989年)1月8日のことです。

この日が平成元年の始まりで、平成時代は2019年(平成31年)4月30日まで続きました。平成から令和になったのは平成31年4月30日ではなくて、翌日の2019年5月1日が令和元年です。これは崩御ではなく、平成天皇は退位されて今上天皇が即位をしたからです。

昭和64年は7日間しかなかったので、正月休みの3が日を差し引くと4日だけです。この間に起こったことは、よほどのインパクトがあることでないと覚えていない人がほとんどのはずです。

1月1日には、朝日麦酒がアサヒビールに改称しました。このことを覚えているのは、私の知人がアサヒビールの副社長になって、サプリメントの担当となり、前年末からサプリメントの広告表現の法律アドバイスを求められていて、1月5日に打ち合わせをさせてもらったからです。

昭和の区切りの次のカウントは昭和70年(1995年)ですが、この年は、さまざまな記録と記憶に残る年でした。阪神・淡路大震災、オウム真理教事件、野茂英雄のMLB挑戦、Windows95の発売などがあげられます。

昭和100年問題ということでは、30年前のWindows95の登場が、その始まりだったと考えられています。インターネットは今では誰もが自由に使えるものになっていますが、Windows95以前は専門家(研究者や技術者など)だけが使えるものでした。

当時のインターネットは発信側の情報を一般の人は受けるだけのものでした。今のように相互通信、受信者が発信者にもなる、そして、初めから発信者としてSNSが使える時代は想像ができないことでした。

そのような便利な時代になったことが、昭和で構成されたデジタルカウントが障害を起こす可能性がある昭和100年問題を大きくさせる要因ともなっているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

しっかりと噛んで、味わってから飲み込むというのは、食品・料理のおいしさを感じるためにも、消化・吸収を進めるためにも大切なことです。その基本を日本人は和食の食生活の中で身につけてきました。その象徴となるのが「口中調味」という言葉です。

辞書的な意味としては、口の中で食べ物を噛んで混ぜ合わせることによって味を変化させることを指しています。食べ物には一つひとつに味があっても、それが口の中で混ざると違う味になるので、複数の食品を使った料理は、口の中に入れた量によって違う味を感じていることになります。

ここでいう「口中調味」は、その意味も含んでいるものの、さらに進めて「体調に合わせた味わい」を指しています。初めに口に入れるのは、ご飯、おかず、汁物と順番は人それぞれではあるものの、おかずの味を濃く感じた場合には、ご飯を口に入れて薄め、薄く感じた場合には汁物を口に入れます。

最終的には食卓に出されたものをすべて食べるにしても、こうやって味覚を鍛えながら味わって食べることで、その時々の体調に合わせた食べ方ができるようになります。

疲れているときや病気のときには薄味を求めるようになり、元気がほしいときには濃い味になるということですが、年齢を重ねていくと、だんだんと薄味傾向になっていって、肉よりも魚を好むようになり、味付けも淡白になっていきます。これが日本人の味覚の最大限の特徴となっています。

欧米人やアジア大陸の人たちは青年期に食べた味わいが一生涯続き、食べるものも料理も大きくは変わりません。青年期と変わらない食事を食べ続けた場合には中高年になってから塩分や脂肪を多く摂ることになり、これが体調を乱し、生活習慣病を増やす原因にもなります。

それに対して日本人は口中調味の食べ方を続けたおかげで、だんだんと脂肪が少ない食品を選び、塩分が少ない料理を好むようになります。
子どものときに和食を食べる機会が多く、薄味に慣れた人は、成人以降にも薄味に慣れやすく、健康的な食生活を過ごせるようになっていくということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

適度な飲酒は血行をよくしてくれます。毛髪の育成には血流がよくて、栄養成分が多く送られてくることが大切なので、適度な飲酒量で抑えられるなら、お酒を飲むことは薄毛対策には効果があることになります。

適度な飲酒量というのは、日本酒換算で1合の量を指しています。この量なら、ほろ酔い状態になり、自律神経の副交感神経の働きが盛んになって、心身ともにリラックした状態になって、血管の緊張も緩んでいます。そのために血流がよくなっていくわけです。

日本酒換算というのは日本酒と同じだけのアルコールを飲むことを指していて、この場合の日本酒はアルコール度数が15度(15%アルコール)となっています。

アルコールの摂取量は純アルコール(100%アルコール)で20gを基準としています。日本酒なら1合(180ml)になり、ビール(15度)なら中ビン1本(500ml)、ウイスキー(43度)ならダブル1杯(60ml)、焼酎(25度)なら0.6合(110ml)、ワイン(14度)なら4分の1ビン(約180ml)が目安となります。

飲酒量と血圧の関係を見てみると、日本酒で1合の飲酒なら血圧が下がり、2合の飲酒量で元の状態に戻り、3合を越えると血圧が上がるようになります。これは飲酒によって緩んだ血管が、飲酒量が多くなって逆に収縮したわけではありません。

アルコールが血液中に入ってくると血管は緩みます。適度に緩んだときには血流がよくなりますが、緩みすぎると血圧が低下して、逆に血流が低下してしまいます。そのために飲酒量が増えると血圧を高めて、血流を一定に保つようにしているのです。

毛髪の発育のためには、できることなら日本酒換算で1合までの飲酒に止めておくべきで、多めに飲むようなときでも2合までにしておいたほうがよいということです。

毛髪に影響するのはアルコールだけでなく、アルコールから変化したアセトアルデヒドのほうがより強い影響を与えます。アルコールは肝臓にあるアルコール脱水素酵素の働きによってアセトアルデヒドという物質に変わります。

アセトアルデヒドは飲酒で顔が赤くなったり、動悸や頭痛の原因物質で、アセトアルデヒドが多くなるほど二日酔いが起こりやすくなります。アセトアルデヒドはアルデヒド脱水素酵素によって分解されて酢酸になって無毒化され、最終的には炭酸ガスと水になります。

日本人はアルデヒド脱水素酵素の働きが弱く、このことが悪酔いしやすく、二日酔いしやすい原因となっています。アセトアルデヒドが分解されるときには、肝臓でアミノ酸やミネラルが多く使われます。

また、毛髪に必要なアミノ酸のシステインやメチオニンはアセトアルデヒドによって減少することから、飲酒によって、これらの毛髪に必要な栄養成分が減少してしまうことになります。

いわゆる酒に強い人は、アルデヒド脱水素酵素の働きがよいとされますが、それでも欧米人と比べるとアルデヒド脱水素酵素は少ないので、どうしても毛髪に影響が出ることになります。

飲酒をすると頭皮の皮脂が増えやすく、飲酒後には頭皮や毛髪がベタついたり、かゆみがあるという人は、皮脂が毛髪の育成に影響を与えやすいので、飲酒量を減らすことが薄毛対策になるということです。

飲酒後にラーメンを食べたくなるという人は少なくありません。締めのラーメンが糖質(炭水化物)と脂質(脂肪)を多く取り入れることになり、血液をドロドロにさせるために頭皮の毛細血管への血流が低下することによって、薄毛の原因になることが指摘されています。

飲酒後にラーメンが食べたくなるのは、ラーメンの素材に含まれるミネラルなどの栄養成分が飲酒後には不足するので、これを補うための衝動だと説明されることもありますが、これは血糖値の低下と関係があります。お酒を飲むことで上昇した血糖値が急激に下がるために、多くの量を食べていたとしても空腹を感じてしまうからです。

アルコールは肝臓でグリコーゲンを分解して血液中のブドウ糖の量を増やします。そのために飲酒をすると血糖値が一時的に上昇します。血糖値が上昇すると膵臓からインスリンという血糖値を下げる作用があるホルモンも分泌されます。インスリンが多く分泌されると血糖値が急激に下がります。

満腹と空腹の感覚は脳の中枢で血液中のブドウ糖の量によって判断しています。そのため、急激に血糖値が下がると空腹を感じて、帰宅途中にラーメン屋があると立ち寄ってしまうということになります。

この状態が起こるのは飲酒量が日本酒換算で3合を超えた場合です。多くの量を飲むほど、空腹を感じやすくなり、ラーメン屋があいていなければコンビニに寄ってしまうことになるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

紫外線は皮膚のシミやシワの原因となります。これは光老化と呼ばれるもので、紫外線のダメージが皮膚の細胞を老化されていく現象です。皮膚の老化の8割以上は紫外線が影響していると言われますが、頭皮も皮膚の一部で、当然のように紫外線の影響を受けています。

毛髪によって守られているように思われても、紫外線は容赦なく頭皮にダメージを与え続けます。どのようなダメージかというと、紫外線を受け続けると頭皮のタンパク質が変化して硬くなり、弾力性が失われていきます。

硬い頭皮は血流が低下して、そのために毛髪の発育が抑制されます。また、毛髪も80%ほどがタンパク質であることから、切れ毛や抜け毛の原因となります。

紫外線にはUVA、UVB、UVCがあり、このうちUVCはオゾン層に吸収されるため、人体に影響を与えることはありません。UVAは紫外線の90%ほどを占めていて、皮膚の奥の真皮まで届いて、皮膚の弾力性を失わせて大きなシワを作り出す作用があります。

UVBは紫外線の10%ほどですが、日焼けによる炎症を起こすと同時に、メラニン色素の沈着を起こす作用があります。頭皮の環境に影響を与えているのはUVBです。

毛髪の育成のために有効であるとされる成分が、人によって効きにくいことがあるのは以前から指摘されてきたことですが、紫外線による影響については検討されることは、あまり進んでいませんでした。

大正製薬は、頭皮が受けた紫外線と発毛の関係について日本薬学会で発表して、新たな考え方を提案しています。

紫外線(UVB)をマウスに照射した試験では、炎症性細胞の浸潤とDNA酸化損傷マーカーの上昇が認められ、発毛が抑制されました。炎症や酸化が起こった頭皮では毛髪の再生が遅くなり、これが抜け毛を増やし、再生を遅らせる要因となります。

紫外線を照射すると炎症関連遺伝子の発現が増加しますが、その一方で発毛や育毛に重要な遺伝子の発現は抑制されていました。これによって紫外線によって発毛が抑制されるメカニズムの一つが明らかにされたわけです。

紫外線を照射して頭皮環境が悪化したマウスに、発毛作用がある成分として知られるミノキシジルの効果について調べています。ミノキシジルは血管拡張作用があり、高血圧対策の血管拡張薬として開発されましたが、毛髪を育成して脱毛症を回復させる発毛作用があることがわかり、発毛剤に使用されています。

今回の試験では、炎症や酸化が起こっている頭皮細胞ではミノキシジルの発毛作用が減弱することが確認されています。血流促進作用が、紫外線によってダメージを受けた頭皮には効きにくいという結果でした。

毛包は毛髪を作り出す組織で、外から見える部分は毛穴と呼ばれています。毛包の基部には毛乳頭があり、毛乳頭の周囲にある毛母細胞が血管から毛髪に必要な成分を吸収して、細胞分裂して増殖しています。

毛包を構成する毛包角化細胞は、発毛成分のグリチルレチン酸、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ヒノキチオールを添加することによって増殖が促進されています。

グリチルレチン酸は漢方に使われるマメ科の薬用植物の甘草の成分で、甘いことから甘味料としても使われるのですが、抗炎症作用があり、皮膚への刺激が少ないことから医薬品成分としても使われています。

ジフェンヒドラミン塩酸塩はアレルギー症状を引き起こすヒスタミンの作用を抑えて、かゆみや炎症などの皮膚の症状を抑える抗ヒスタミン薬です。鼻炎を抑える成分としても知られていますが、多くの発毛剤に補助成分としても使われています。

ヒノキチオールは檜(ヒノキ)の精油成分から発見されたもので、青森ひばに多く含まれています。抗炎症作用、抗菌作用があり、やはり発毛剤の補助成分として使われています。

毛包角化細胞に紫外線を照射したところ、毛包角化細胞の増殖が抑制されることがわかり、紫外線を照射した毛包角化細胞では炎症に関連する遺伝子の発現が上昇することが認められています。

毛包角化細胞にはスルホトランスフェラーゼ1A1という酵素があり、この酵素が増殖に関わっていますが、紫外線を照射するとスルホトランスフェラーゼ1A1遺伝子の発現が低下することが認められました。ところが、グリチルレチン酸を添加することによって、発現が上昇することが確認されています。

毛乳頭細胞に紫外線を照射すると脱毛因子とされるBMP2の発現が上昇して、脱毛シグナルのBMPシグナルが活性化することがわかりましたが、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ヒノキチオールの添加によって、発現が抑制されることが確認されています。

このようなことから、紫外線の影響を受けた場合でも有効性が認められる成分が明らかになり、これらの成分が含まれる発毛剤が注目を集めるようになっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕