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加熱によってEPAは減少していく

血液サラサラ成分のEPA(エイコサペンタエン酸)は青背魚に多く含まれているものの、調理法によって含有量が低下していきます。EPAなどの不飽和脂肪酸は加熱によって破壊されやすく、そもそも不飽和脂肪酸は酸化しやすくなっています。青背魚に多く残っていたとしても、酸化していたのでは仕方がありません。 脂肪酸には肉類に多い飽和脂肪酸と魚類や植物油に多い不飽和脂肪酸があります。飽和脂肪酸は他のものと結びつか


植物性のEPAは何が材料なのか

EPA(エイコサペンタエン酸)は青背魚に含まれる不飽和脂肪酸で、血液サラサラ成分であることら血管の疾患が気になる人はEPAを多く摂るように、青背魚のサンマやイワシ、アジ、カツオ、マグロなどを食べることがすすめられています。EPAは動物の体内では作られません。人間の身体の中にも、私たちが食べている獣肉類にも含まれていません。ということは、青背魚が食べたエサにEPAが含まれているわけで、それは何かとい


一番の不快な刺激は嗅覚で感じる

人間の五感の「視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚」のうち最も多くの情報を得ているのは視覚で、五感のうち80%以上を占めているといいます。同じものを味わっても、視覚を遮られると味覚が狂ってきます。目隠しをしてスイカを食べるとウリ(瓜)にしか感じないという人も少なくありません。視覚の記憶によって味覚を補って、スイカはスイカの味を感じることになります。 味覚は、「蓼食う虫も好き好き」という諺があるように、一


アスピリンは解熱にも血栓防止にも使われる

医薬品は一定の目的のために開発されるものであって、他の目的で使うものではないというのが原則です。中にはバイアグラのような例外もあり、元々は心臓病治療のために開発されたのに、治験段階で皆さんが知っているような強壮効果があることがわかり、そちらのための医薬品となりました。そもそもの開発目的と違ったといっても、バイアグラを、さらに別の目的で使用するということではありません。ところが解熱鎮痛剤のアスピリン


ストレスだけで胃潰瘍になるのか

胃が痛くなるのはストレスが原因だ、とよく言われます。確かにストレスが溜まってくると、自律神経の交感神経の働きが盛んになることで胃液の分泌量が減ります。そのために消化が充分に行われなくなり、胃に負担がかかるようになって胃炎につながるようになります。胃潰瘍もストレスが原因とされますが、今では別の原因があって、それにストレスが加わって胃潰瘍が起こることがわかってきています。その原因というのはヘリコバクタ


心疾患リスクのタイプAとタイプBの違いとは

心疾患のリスクというと、高血圧、糖尿病、脂質異常症など血管に影響を与える生活習慣病があげられます。これらの生活習慣病の発症は、「生活習慣」と名づけられているくらいだけに、食事や運動の内容に大きく左右されています。血圧を上昇させる作用がある塩分(ナトリウム)の取りすぎ、血糖値を上昇させる作用がある糖分(ブドウ糖)の取りすぎ、中性脂肪値を上昇させる脂肪の取りすぎなどが具体的な注意点となっているわけです


宿便の重量をメディアに聞かれました

クイズ形式の健康番組のディレクターから、番組の裏付け調査ということで、「宿便は腸の中に何キロありますか」との質問がありました。ゲスト予定のタレントが4kgの宿便を出してダイエットに成功したが、それ以上に溜まっている人はいるか、という主旨の質問でした。知り合いのディレクターなので断るのは申し訳なかったのですが、当方が話した結論は「宿便はありません」でした。 この話は内視鏡の専門家に取材したときに聞


ウォーキングは道さえあればできるわけではない

ウォーキングは特別な道具も必要なく、「いつでも、どこでも、どんな格好でも」できる運動だと考えられています。この「いつでも、どこでも、どんな格好でも」というのは日本ウオーキング協会によるキャッチフレーズで、それだけ取り組みやすいという反面、「どんな格好でも」ということでスタイリッシュなスポーツにならなかったということも言われています。 「いつでも」というのはタイミングの話で、朝でも夕方でも歩けると


戦後の食糧難は戦争だけが原因だったのか

日本人の体質の話をするときに、良い例としても悪い例としても取り上げられるのは今から70年ほど前の終戦の年の昭和20年(1945年)です。極端な食糧難から栄養不足に陥り、それが国民の健康の維持に大きな影響を与えました。それは事実であり、終戦後2年目の昭和22年(1947年)に発表された平均寿命は50歳でした。そのときにアメリカでは60歳、北欧では65歳を超えていて、いわゆる先進国の中では下位に位置し


1日に1個以上の卵を産む鶏の秘密

鶏が卵を産むのは毎日であり、1日に1個の卵が手に入る、と思われているようです。産卵用の鶏の原種である赤色野鶏は年のうち2か月の間に4〜8個の卵を産みます。子孫を残すための産卵なら、これで充分な数です。これを品種改良して産卵専用の鶏とすることで頻繁に卵を産むようになり、今から70年ほど前の戦後には年間100個程度になり、年間330個を産むところまで進化(?)してきました。生物学的には年間280個が限