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R‐αリポ酸はα‐リポ酸とは違うものなのか

「L‐カルニチンは胃薬の成分なんですか」との質問がありました。L‐カルニチンは医薬品の成分であったものが食品にも使えるようになり、サプリメントの有効成分として使われている、という話は何度かしてきました。どんな医薬品の成分なのか気になる人も多くて、それについては以前に紹介していますが、胃薬なのかという質問が来ることは想定していませんでした。なぜ胃薬という発想になったのかというと、DL‐カルニチンが胃


生活習慣病患者のためのメディカルダイエット

血圧が高い、血糖値が高い、中性脂肪値が高い、LDLコレステロール値が高いということから、医療機関の医師などから運動をするように指示される人は増えています。指示はしても、指導をしてくれないということが多くて、運動をするのはよいとわかっていても、何をしていいのかわからない、だからやらないという人も少なくありません。 糖尿病などは食事療法と運動を続けたうえに医薬品を使うことで血糖値を正常に近づけていく


ピリドキサミンは新たな有効成分か

「ピリドキサミンって、どんな成分なのですか」という質問がテレビ局のディレクターからあった、そのすぐ後に雑誌記者からも「ピリドキサミンは新しく発見された成分ですか」という質問がありました。このコーナーでも初めて出てきた言葉で、聞きなれない名前なので、新たな成分と思ったようですが、統合失調症に対するピリドキサミンの研究発表があって、メディア関係者のアンテナに引っかかったようです。しかし、ピリドキサミン


代謝に必要な成分を摂れば代謝は高まるのか

「代謝の促進に必要な成分だから、それを摂れば代謝が促進される」というのは簡単かつわかりやすいロジックです。このロジックはテレビ番組でも商品のコマーシャル映像でもよく使われていますが、すべてに成り立つわけではありません。代謝に必要な成分であっても、それが充分に足りているヒトなら、サプリメントで補っても余分なものとなって、効果を期待しても無理というものです。 この例としてよくあげられるのはL‐カルニ


モンゴル出身力士は120倍も努力をしているのか

競技力について国民の能力を比較するときには二つの方法があって、一つはオリンピックをはじめとしたメダルや入賞の数で単純に比較する方法です。メダル数が多いほど、中でも金メダル数が多いほど、その国の競技力が高いという評価を受けます。もう一つは国の人口を考慮に入れて評価をする方法で、金メダルが1つしかなくても人口が10分の1だったら10倍に評価されます。あまり採用されていない評価法ですが、金メダルの数が多


「お」がつく物とつかない物

似たようなものなのに、片方には名称の前に「お」がつき、もう一方にはつかないものがあります。こんな話題を書くときには、気を引くような話にかこつけて、何か主張をしようと思っているのではないかと、すでに勘のいい人には気づかれていますが、何を主張しているのかは最後まで読んでもらえればと思います。 前に登場したぜんざいは「おぜんざい」、しるこは「おしるこ」と「お」がつけられます。おにぎりとおむすびは、にぎ


冬になると気になって仕方がない言葉

気になる言葉は、いくらでもあります。もともとの由来がわからなくなってきていることが多くなり、土壇場のことを「土俵際」というのは相撲から来ているという話がテレビのバラエティー番組で取り上げられても、これは相撲の土俵際の鬩ぎ合いと同じような状況で使われると納得をしているところです。しかし、冬になってテレビで頻繁に流れてくる「冬将軍」と「立ち往生」という言葉は、まだ違和感があります。 冬将軍は天気予報


ぜんざいとしるこはどこが違うのか

11月はカレンダーには神無月と書かれています。これに対して出雲地方では「神在月」(かみありづき)と呼んでいる、という雑学知識がテレビ番組で取り上げられていました。制作したのは知り合いの会社で、さらに「初めて知った」と素晴らしいリアクションをしていたタレントにも以前に話していたことでしたが、これがテレビというものということで、台本通りに進めようとしても目くじらを立てないようにしています。 神在月の


妊娠中に摂るべき栄養は何か

妊娠中は胎児に母親から栄養が送られるので、充分な栄養補給をする必要があります。その話をすると、「だから太ったほうがよいと思って、たくさん食べている」と返答する人がいます。「充分な栄養補給=太る」ということではありません。太るのはいけないということで言っているわけではなくて、妊婦は太ること、つまり脂肪を蓄えることは大切なことです。 母乳の材料が血液です。血液中に多く脂肪が含まれていると、母乳に脂肪


スモールチェンジで栄養が不足

食品の高騰が続き、それを受ける形で食品製造会社も飲食店も決断が迫られています。その決断というのは値上げをするのか、それとも量を減らすのか、という二択のことです。今の時代、値上げをすると着実に消費者の反応が悪くなり、売り上げ低下につながるのは当然のことです。そこで各社が採用しているのが量を減らすことです。これを業界ではスモールチェンジと呼んでいます。これがNHKの番組で取り上げられてからというもの、