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疲労物質の乳酸をエネルギーにするウォーキング
“乳酸は疲労物質”ということが長らく言われ続けてきました。それは間違いである、というのは今時の考え方となっているものの、その風潮にも疑問を投げかける人がいます。細胞の中のミトコンドリアの中では脂肪酸とアミノ酸を材料として代謝を起こしてATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー物質が作り出されます。その過程で、不完全燃焼が起こると乳酸が作られます。乳酸が細胞の中でも身体を動かす骨格筋の中に蓄積され
健康寿命を3年延ばす厚生労働省の目標の効果
日本人の平均寿命は世界2位で、現在も平均寿命は延び続けています。以前のように世界1位に返り咲けるのかというと、それは難しいとされています。その理由は健康寿命の延びが小さくて、平均寿命との差が縮まらないからです。平均寿命が延びた分だけ健康寿命が同じように延びると、高齢になってからの医療費が増えることを見ても、病気の重度化が進み、これが寿命の延びを止めることになるからです。わかりにくいことかもしれませ
健康寿命か自立寿命か
健康寿命という言葉は、実態を表していないのではないか、という議論があります。健康寿命は介護を受けたり、寝たきりになったりしないで自由に日常生活を過ごせる期間を示していて、この健康寿命を過ぎると、あとは寿命まで介護や医療に依存して生活しなければならない不自由な期間ということになります。寝たきりや介護を必要とする状態でなくても、遠くに出かけることもできず、せいぜい家の周囲しか自分の足で歩くことができな
習った歩き方が正しいとは限らない
ウォーキング教室をするときに、「正しい歩き方は誰から習いましたか」と聞くことがあります。いつ、誰からとウォーキング指導を受けたことについて話せる人がいる一方で、「習ったことがない」との答えが返ってくるのが普通のことです。ウォーキング教室で習った人は、その歩き方をすれば問題はないはずですが、関東のウォーキングイベントで変わった歩き方をしている一団に出会ったことがあります。そのグループは背筋をまっすぐ
教えてもらったことが常に正しいとは限らない
教育現場を舞台にしたテレビドラマの中で、卒業式のときに教師が生徒に向かって「これまで教えてきたことは全部ウソです」と言い放ったシーンがあまりに印象的で、今でも鮮明に残っていて、セミナーなどの導入部で使うことがあります。セミナーで話したことの全部がウソであることはないものの、話したことの一部が将来的にウソになっている可能性はあります。セミナーの資料を作るときに最新のデータを引いてくるのは当然のことで
サーキットウォーキングはサーキットを歩くわけじゃない
日本メディカルダイエット支援機構が実践している普通歩行と速歩を交互に繰り返すウォーキング法はインターバルウォーキングとして指導しています。「普通歩行による有酸素運動と速歩による無酸素運動を繰り返すのはサーキットトレーニングのウォーキング版なので“サーキットウォーキング”でよいのでは」と言われることがあります。以前に、無酸素運動の速歩の代わりにパワフルに歩くノルディックウォーキングも実施していて、普
グルコサミンの前に膝のケア
年齢を重ねて膝の動きが悪くなり、痛みが出てきたら、グルコサミンを摂ればよいという発想をしがちですが、軟骨成分を摂れば、それで痛みが解消されるというほど膝のメカニズムは単純なものではありません。日本メディカルダイエット支援機構ではサプリメント情報の教育を行っていて、グルコサミンやコンドロイチンの有効性を伝えていることに加えて、相談役の薬学博士が日本で初めて一般にグルコサミンとコンドロイチンを紹介した
歩き始めには脂肪の燃焼量は減るのか
ウォーキングを始めたときには、ブドウ糖の燃焼が増える分だけ、脂肪酸の燃焼が減るということがメディアでも伝えられています。これは本当のことなのかというと、見方によって結論が違ってきます。血液中の中性脂肪はブドウ糖と並ぶ重要なエネルギー源で、体内では普段からエネルギー源を使って活動のためのエネルギーを作り出しています。もちろん個人差はあるのですが、平常時にはブドウ糖60%:脂肪酸40%くらいの割合で使
“茹で蛙”にならないようにウォーキング
経営学の話でよく出てくる言葉に“茹で蛙”があります。これは環境変化に対応できないことを示しているもので、カエルを熱湯の中に入れると熱さに驚いて飛び出すのに、常温の水の中に入れて徐々に温めていくと温度変化に慣れてしまい、命の危機となる温度になっても気づくことなく、ついには死んでしまうという話です。いかにも事実のように語られているのですが、今では“理論”だとされています。 その理論が本当なのかと実験
酒をすすめる「酒飲まず」
山梨県にセミナー講師として行ったときに、地元の方と一緒に食事をしましょうということになり、お酒も運ばれてきました。セミナー主催者から銚子を向けられて、こちらも猪口を出して注いでもらおうとしたときのこと、どうしてよいかわからない言葉を投げかけられました。その言葉は「酒飲まず」。酒を飲まないというなら、銚子も猪口もいらないだろうにと思ってしまい、猪口を引っ込めようとしたときに、さらに銚子を前に出されて