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白い筋肉を増やすと体脂肪は減るのか
気になる腹部の脂肪を減らすために、腹部に巻いておくだけでスリムになる、という謳い文句の商品をテレビの通販番組で見ていて、気になることがありました。腹筋を細かく、数多く振動させることで筋肉をつけて、しかも脂肪が減るなら、こんなによいことはありません。苦しい腹筋運動をしなくても大丈夫、という言葉にも引かれます。そこでテレビ画面に出ている電話番号にアクセスするということになるのでしょうが、電話をする前に
悪玉コレステロールを減らすために何をするべきか
悪玉コレステロールと呼ばれるLDLが増えすぎると、動脈硬化のリスクが高まります。それに結びつくのはLDLコレステロール値が140mg/dl以上となったときで、この状態になると高LDLコレステロール血症と診断されます。 体内のコレステロール量が増えると、これを全身に運ぶためのLDLが増えていきます。その増え方を測定するのがLDLコレステロール値です。コレステロールは肝臓で合成されるときに材料として
コレステロールの上限値がなくなって脂質異常症はなくなったのか
「日本人の食事摂取基準」が改定されて、2015年版からコレステロールの上限値がなくなりました。「日本人の食事摂取基準」は5年に1回、現状に合わせた改訂版が出されていて、現在のものは2019年まで有効です。2020年からは新たな改定版が採用されます。コレステロールを多く摂ると動脈硬化のリスクが高まると言われ続けてきましたが、コレステロールの摂取量によって動脈硬化のリスクが高まることが証明されなかった
桃太郎を歌いながらウォーキング
ウォーキングの認知症予防の効果を高めるためには、ただ歩くのではなくて、頭を使いながら歩くことがよいというのは、さまざまな研究によって明らかにされています。「頭を使いながら」といっても、歩くことに頭を動かしてバランスを取るというようなことではなくて、使うのは脳です。ウォーキングの認知症予防効果を高めるために、歩きながら計算をしたり、俳句をひねりながらということをすすめている人もいます。歩いているとき
「卵はサイズで黄身の大きさは変わらない」は本当か
コレステロールをテーマにしたテレビ番組の中で、「卵は小さくても大きくても黄身のサイズは変わらない」と紹介していました。この場合の卵は鶏卵のことですが、番組ではサイズが大きいのは白身が多いだけという説明をしていました。この番組を見ていた方が講習会に参加されていて、「これまではコレステロールを心配して小さい卵を食べていたけれど、安心して大きなものが食べられる」という話をしていました。コレステロールの摂
活性酸素を減らしてLDLの酸化を防ぐ
悪玉コレステロールとも呼ばれるLDL(低比重リポたんぱく)は、動脈硬化のリスクを高めるので、まさに悪玉だと思われがちですが、LDLの役割は肝臓のコレステロールを全身に運ぶことです。LDLが増えるということは、全身の細胞膜の原料とホルモンの材料であるコレステロールが運ばれることなので、身体にとってはよいことのはずです。それが悪玉と呼ばれるようなことになるのは、LDLが酸化して酸化LDLとなってしまう
LDLとLDLコレステロールの違い
LDLが増えると動脈硬化のリスクを高めるという話をしたときには、それに続いてコレステロールとLDLコレステールの違いについて話すようにしています。コレステロールは全身の細胞膜の原料であり、ホルモンの材料となっている重要な脂質成分です。コレステロールは血管を通って全身に運ばれる必要がありますが、血液は水成分で、コレステロールは油脂成分なので、“水と油”の関係から溶けることはなくて、そのままだとコレス
卵は何個でも食べて大丈夫なのか
講習会のQ&Aコーナーで、卵のコレステロールの話になり、「昔は1日に1個に制限と言われたのに、今では何個でも食べてよいというのは本当か」という質問がありました。コレステロールの1日の摂取上限値は「日本人の食事摂取基準2015」から廃止されました。だから、本当というのが答えですが、コレステロールが含まれる食品を食べ続けても健康が維持できるのかということになると、必ずしも正しい情報だとは言えないのも事
糖と脂肪の関係は紙と木かマッチと木か
エネルギー代謝の主役は糖(ブドウ糖)と脂肪(脂肪酸)です。ブドウ糖も脂肪酸も細胞の中にあるエネルギー産生器官のミトコンドリアに取り込まれて、代謝によってエネルギーが作り出されています。代謝には時間差があって、ブドウ糖はすぐに取り込まれてエネルギー化されますが、数分で終了してしまいます。ウォーキングなどの有酸素運動をした場合に「10〜15分間はブドウ糖が主に燃焼される」と言われるのは、そのためです。
ドライフルーツが甘いのは砂糖のせいなのか
フルーツはブドウ糖よりも果糖が多く含まれるので、甘くても太りにくいと考えられています。考えられている、と書いたのには複数の理由があります。その一つは最近のフルーツは品種改良によって甘くなっていて、それだけブドウ糖が増えています。次に、果糖は摂りすぎると体内での中性脂肪の合成が進むので、これは太る原因となります。その次にあげられるのは、砂糖の使用です。 砂糖を使うのは、甘くして食べやすくするのが一