1日に必要な摂取エネルギー量を計算する方法は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)に示されています。この計算法によって、性別や年齢、身体活動に適した摂取エネルギー量を計算して、それを超えた分を運動で消費することがダイエットの基本となります。
一般的には、超えた分は食事を減らすことが考えられがちですが、食事量を減らすとエネルギー代謝に必要なビタミン、ミネラル、代謝促進成分も減ることになります。これらの成分が減ったのでは、エネルギー代謝が正常に行われなくなり、運動をした割にはダイエット効果(体脂肪の減少)が得られないということにもなります。
そのため、メディカルダイエットでは、過剰な摂取エネルギー量は減らすとしても、適切な範囲の摂取エネルギー量は、そのままキープして、ダイエットを希望する人には運動によって消費エネルギー量を増やすことをすすめています。
1日に必要な摂取エネルギー量を知るためには、身長とBMIから標準体重を計算することから始めます。その計算式は「身長(m)×身長(m)×22」です。BMI(Body Mass Index)は体重と身長の関係から算出される肥満度を表す体格指数で、標準体格指数は22とされています。
次に、標準体重に基礎代謝基準値をかけて基礎代謝量を計算します。「標準体重(kg)×基礎代謝基準値=基礎代謝量(kcal)」
基礎代謝基準値は1日の体重1kgあたりの基礎代謝量の目安で、性別、年齢で異なっています。男性では12〜14歳は31.0、15〜17歳は27.0、18〜29歳は24.0、30~49歳は22.3、50歳以上は21.5、女性では12〜14歳は29.6、15〜17歳は25.3、18〜29歳は22.1、30~49歳は21.7、50歳以上は20.7となっています。
次に、基礎代謝量に身体活動レベル指数をかけて1日の摂取エネルギー量を計算します。「基礎代謝量(kcal)×身体活動レベル=1日の摂取エネルギー量(kcal)」
身体活動レベルは3段階に分けられていて、活動量が低いレベルⅠは1.50、普通のレベルⅡは1.75、高いレベルⅢは2.00となっています。通常では普通を採用して計算をします。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)