ダイエットを始めた人は、食事を減らすように指導をしていなくても、食べる量が気になって食事量が減っていく傾向があります。脂肪を摂りすぎている人が脂肪を多く含んでいる食品を減らすのはよいことですが、食べる量を減らしたことで重要な栄養素が減るようなことになったのでは、何のためにダイエットをしたのかわからないようなことにもなりかねません。その栄養素というのはビタミンB群です。
ビタミンB群のビタミンB₁は糖質を燃焼させるのに欠かせない栄養素です。ビタミンB₂は脂質を燃焼させるのに欠かせない栄養素です。これは食事で摂った糖質と脂質を燃焼させるためのビタミンB群です。ダイエットで特に減らしたいのは脂肪細胞の中に蓄積された体脂肪です。これを減らすためには細胞のミトコンドリアという小器官の中にあるTCA回路で燃焼させるためのビタミンB群が必要です。それはビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂の4種類で、すべてが充分にないと脂肪の燃焼効率が低下することになります。
これらのビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂はレバーに多く含まれていますが、レバーは摂りにくい食品の一つです。そこで他の食品から摂るようにしますが、ビタミンB₁は豚肉や大豆に、ビタミンB₂は魚や乳製品、卵、大豆に、ビタミンB₆は魚や肉、卵に、ビタミンB₁₂は魚や肉に多く含まれています。
ビタミンB群は水溶性ビタミンであるので体内に長く保たれない性質があります。
ビタミンB₁、ビタミンB₂は体内では24時間ほど保持されますが、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂は12時間ほどしか保持されません。そのために、ビタミンB₁、ビタミンB₂は1日に1回、三食のどのタイミングで補ってもよいのですが、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂は朝食と夕食に摂らなければならないのです。食事で充分に摂ることができない場合には、サプリメントの摂取もすすめられます。