食事の前の入浴によって脂肪燃焼の状態が異なってきます。それに影響するのは入浴温度です。自律神経は自分の意志では切り換えることはできないものとされていますが、入浴温度を変えることで交感神経と副交感神経とを切り換えることができます。
入浴温度が38〜40℃では副交感神経の働きが盛んになります。ダイエットに関わる変化では胃液の分泌量が増え、膵臓から分泌されるホルモンのインスリンの分泌量が増えます。インスリンには肝臓での脂肪合成を進める作用があるので、ぬるめの温度での入浴は太る要因になります。
ダイエットで考えるので副交感神経の働きを盛んにするのはマイナスのような印象になっていますが、夕方には副交感神経の働きが盛んになり、夕食で食べたものを脂肪に合成して、重要なエネルギー源として蓄積する仕組みになっています。ということは、脂肪の蓄積を進めるために効果があるのは夕食だということになります。
入浴温度が42℃以上になると交感神経の働きが盛んになり、胃液とインスリンの分泌量が減ります。そのために高めの温度での入浴後には脂肪合成が減って、ダイエットにつながります。また、その効果が高いのも夕食だということになります。
食事の後に交感神経を刺激する高めの温度での入浴でもインスリンの分泌が低下するので、食べすぎた後に、慌てて42℃以上の温度でシャワーを浴びることも効果があるということです。