014 食事と運動の組み合わせでダイエット

同じ食事量、同じ運動量であっても食事と運動のタイミングによってやせさせることも、逆に太らせることも可能です。それを可能にしているのはメディカルダイエットの研究成果で、夕食前の運動がメディカルダイエットに用いられています。
夕食前の空腹時には血液中のブドウ糖が少ない状態であるので、このときに運動をすると、すぐにエネルギーとなるブドウ糖が不足していることから筋肉の中に蓄積されているグリコーゲンが分解されてブドウ糖が血液中に放出されます。グリコーゲンはブドウ糖を結合させた貯蔵用の糖です。
この後に食事をすると、使われた分のグリコーゲンを補うために肝臓でブドウ糖を結合させてグリコーゲンが多く作られます。その分だけ血糖値を上昇させるブドウ糖が減りますが、血糖値が上昇すると膵臓からインスリンが分泌されて、肝臓での脂肪合成が進んでいきます。血糖値の上昇が抑えられるということは、その分だけ脂肪合成が減り、脂肪細胞に蓄積される脂肪(中性脂肪)が減ることになります。
このように運動後の夕食で脂肪の蓄積を減らせるわけですが、では夕食後に運動をした場合にはどうなるかというと、適度に脂肪をつけたまま筋肉を減らさないようにすることができます。脂肪を減らしすぎてはいけない患者やスポーツ選手も多いので、そういった方には夕食後の運動が指導されることもあります。