食事と睡眠のタイミングというと、睡眠前の食事を指しています。よく「寝る3時間前は食べない」ということが言われます。食事をして消化されるまでに3時間ほどかかり、胃の中に食べ物がないことで熟睡できると言われていますが、3時間というのは血糖値の上昇にも大きく関わってきます。ブドウ糖が多く含まれた糖質は消化されやすくて、多くの量を食べても2時間ほどで完全に消化されます。血糖値は食事を始めて30分ほどで上昇を始めて、食べ始めから2時間でピークに達して、そこから1時間ほどで血糖値は下がります。
血糖値が上昇したままで睡眠すると、血糖値が下がりにくく、血糖値の上昇によってインスリンが多く分泌されると、インスリンが肝臓での脂肪酸合成を進めます。そのために血糖値が下がらないだけでなく、太りやすくもなるということです。
就寝時間が近くなってから食べてしまったときに、「寝る時間を遅らせればよい」と考える人もいますが、早めに寝て、深夜の0時から2時の間に熟睡していると成長ホルモンが多く分泌され、筋肉が増えるようになります。筋肉のうち持久力の赤筋は脂肪酸を燃焼させる筋肉ですが、瞬発力の白筋はブドウ糖を燃焼させる筋肉となっています。筋肉運動をした日には少なくとも0時までに就寝して、寝ている間に筋肉が増えるようにするべきです。