夕食を食べてから寝るまでの時間が5~6時間で、極端に糖質を減らした夕食でなければ、おなかがすいて寝ることができないというようなことはありません。ただし、ダイエットを始めたばかりで、少なめの食事に慣れていない段階では、胃の容量に比べて胃の中に入ってきた量が少なくて空腹を感じることや、空腹時胃痛が起こることもあります。空腹時胃痛は胃の中に食べ物があるときには消化のために胃液が分泌され、消化が済めば胃液は分泌されなくなるものですが、空腹時にも胃液が分泌されることがあります。そのために寝る前に胃が痛くなり、それを抑えるために食べたくなることもあります。
おなかがすいて眠れないという状態のほとんどは、胃ではなく脳の血糖値が低下することで感じています。夕食で摂ったご飯やおかずに含まれるブドウ糖が不足して血糖値が下がった場合や、1日の身体への負担が大きかったことで血液中のブドウ糖が不足していた場合には、大きく食事を減らしていなくても血糖値が下がって空腹を感じるようになります。そこで、夕食後に食べたくなったときには砂糖が少しだけ使われた和菓子を1~2個だけ食べるようにします。砂糖はブドウ糖1分子と果糖1分子でできていて、すぐに血糖値が上がって、満腹中枢を刺激して空腹を抑えてくれます。和菓子を食べても空腹が解消されない場合には、逆にブドウ糖が含まれないたんぱく質が多く含まれた食品(魚肉ソーセージ、チーズ、ヨーグルトなど)を食べる方法もあります。これは胃が膨らまないと脳に満腹の信号が伝わりにくい人に向いている方法です。