腸内細菌の善玉菌は腸が温まることで活発に動くようになり、増殖しやすくなります。寝ているときには布団の中にいるといっても、案外と腸が冷えたままの人が多いようです。腸の冷えはおなかに手のひらを当ててもわかりにくくて、胃の冷えなら確認しやすくなっています。胃が冷えているときには腸も冷えていますが、胃のところを手の平で撫でたり、軽くマッサージすることで胃を温め、同時に腸も温めていくことができます。
善玉菌が増えやすい温度になっても、善玉菌はエサ(栄養源)がなければ増えていきません。そのエサに当たるのは、主食に含まれる糖質ですが、夕食で主食を食べても胃と腸が冷えやすいやすい人は善玉菌の中でも一番活躍してほしいビフィズス菌が好んでエサにするオリゴ糖を摂るようにします。オリゴ糖入りのヨーグルトを寝る前に少し食べるのもよい方法です。
便秘ぎみの人は、ナイトキャップとして少しお酒を飲むのも効果的です。ナイトキャップは英語で寝酒のことで、就寝前にお酒を飲むことや、そのお酒のことを指します。適度な量のアルコールで興奮した神経が抑えられ、ストレスも和らげられて、副交感神経の働きが盛んになって眠りにつきやすくする効果があります。アルコールには腸の水分の吸収を抑える作用があり、腸内の水分を多くして便を軟らかくすることができます。ただし、飲みすぎると便が軟らかくなりすぎたり、熟睡できなくなることにもなります。お酒を飲むと、寝つきはよくなっても眠りが浅くなるので、ワインや梅酒などを一口くらい飲む程度にしておきます。
お酒を飲んでも下痢をしたり軟便にならない人は水分の吸収がよい体質なので、多めに飲んでも大丈夫ですが、ほろ酔い状態を超えると眠りが浅くなるので、ワインで1杯、日本酒や梅酒で1合、ビールで小ビン1本くらいにしておきます。