同じ歩くのでも背筋を伸ばすと腹筋に力がかかり、少し前傾姿勢になって前進すると腹筋が緊張したまま歩くことができるようになります。腹筋を緊張させたからといって気になる腹部の脂肪が集中的に燃焼するわけではないのですが、緊張させたまま歩き続けることで引き締め効果を高めることができます。
腹筋運動をしてからウォーキングをすると足を前に踏み出すたびに腹筋が動くのを感じることができますが、腹筋運動をしなくても腹筋に意識を集中させて、背筋を伸ばして歩くと腹筋が刺激されるのを感じることができます。その意識を集中させる方法ですが、立ったまま腹筋を拳でトントンと叩きます。ただ、叩くのではなく、背中を反らしぎみにすると腹筋が少し緊張した感じになります。つまり、トントンと叩く刺激が腹筋に伝わる感じにすると、叩くほどに腹筋が刺激されていくわけです。
トントンと叩く腹筋は前側の腹直筋ですが、この筋肉が刺激された状態で歩くと、その奥にある腹横筋も腹斜筋も刺激を受けます。腹横筋は奥の体幹筋で、腹直筋は腹部を斜めに押さえる筋肉なので、内臓脂肪が増えてきたときに気になる横の脂肪を押さえることができるようになります。
あまりに短い時間では効果はないものの、叩きすぎると炎症を起こす心配もあります。そこで軽くトントンと叩く程度の刺激なら3分くらいがちょうどよい時間です。叩き終わったら、すぐに外に出て、前傾姿勢を保ってウォーキングをします。腹筋の緊張を高めるためには歩幅を広げて、腕を大きく前後に振り、グイグイと身体を前に送り出すパワーウォーキングを続けると、腹筋が奥の方まで刺激して強くすることができます。
パワーウォーキングというのは、早く歩くことよりも、筋肉を鍛えることを重視したウォーキングです。重い荷物を背負って早く歩く、ゴムチューブで後ろから引かれながら歩くというイメージで、少し腰を落とした感じにして、前傾姿勢を保ち、全身の筋肉のパワーを使ってグイグイと前進するように歩くようにします。