運動をする前にコーヒーを飲むとカフェインの働きによって興奮作用があるアドレナリンが分泌されて、脂肪細胞に蓄積されている脂肪が分解されているので、運動を始めてから脂肪が燃焼するまでの時間を短くすることができます。
入浴も身体が温まり、興奮状態にすることができるということでは運動と同じところがあり、入浴の30分ほど前にコーヒーを飲むことで入浴中の脂肪燃焼を進めることができます。入浴温度が42℃に達すると自律神経の交感神経の働きが盛んになり、個人差はあるものの10分ほどの入浴で100kcalほどの消費エネルギー量となります。カフェインの効果は量にもよるものの3時間以上は続くとされているので、脂肪の分解は入浴中も続き、脂肪分解酵素のリパーゼの働きを高めることから入浴中の脂肪燃焼を進めることが期待されます。
また、カフェインのほかにコーヒーにはクロロゲン酸という特徴的な色素が含まれていて、脂肪分解酵素のリパーゼの働きを高め、脂肪が脂肪細胞に蓄積されるのを抑える効果があることも知られています。クロロゲン酸はコーヒーに含まれる色素であるポリフェノールで、黒い色、香り、苦味に影響しています。強い抗酸化作用があり、紫外線への抵抗性や老化防止のほか肝臓に蓄積されている脂肪を放出して燃焼させる効果もあります。そのために、ダイエット効果がある抗酸化成分として注目されています。
濃いコーヒーのほうがカフェインは多いのですが、コーヒー豆を深煎りするとコーヒーに特有のクロロゲン酸が分解されます。クロロゲン酸は抗酸化力が強く、興奮作用があり、脂肪を燃焼させる働きがありますが、クロロゲン酸が多いのは浅煎りのコーヒーです。入浴時間が長くなるほどコーヒーの脂肪分解促進、脂肪燃焼促進、脂肪蓄積抑制の効果が高まるので、入浴時間を長くするか、お湯に長くつかっていられないなら半身浴をすることがすすめられます。
カフェインの効果が得られなくても、さまざまなダイエット効果がコーヒーにはあります。カフェインが苦手ならエスプレッソを飲む方法もあります。味は濃くても急速に蒸すことでカフェインの量は大きく減っています。少しの量で多くの有効成分を摂ることができます。