脳を構成する神経細胞が病的に減少することによって正常な機能が徐々に失われ、認知症になる病気です。ドイツの精神科医のアルツハイマーによって報告されたことから名づけられました。脳内では、大脳皮質に著しい萎縮がみられ、老人斑や神経細胞の脱落がみられるほか、神経伝達物質に異常が生じています。軽度では時間の見当識障害、中等度では場所の見当識障害、高度では人物の見当識障害が起こり、その変化が判定に使われています。年齢や遺伝子型のほか、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、食習慣、運動習慣、睡眠障害などの生活習慣が危険因子とされています。
〔参照〕認知症