水に溶けない生物内の物質で、細胞膜や血液の成分となります。中性脂肪などの脂肪酸とアルコールが結合した単純脂質、単純脂質に他の成分が結合したリン脂質と糖脂質の複合脂質、脂肪酸やコレステロールなどの誘導脂質があります。中性脂肪はアルコールの一種のグリセロイド1分子に脂肪酸3分子が結合した構造となっており、高いエネルギーを生み出すエネルギー源となります。食品に含まれる脂質には、動物性の「脂」と植物性や魚類に多い「油」があり、合わせて油脂と呼ばれます。食事によって脂質を多く摂ると動脈硬化などの生活習慣病のリスクが高まりますが、不足すると血管や細胞膜が弱くなり、出血しやすくなるデメリットがあります。
〔参照〕善玉コレステロール、悪玉コレステロール、脂肪酸、中性脂肪、動脈硬化