健康食品&食品の法規制

法規制4 疾病の予防効果は表示できない

健康食品の表示規制は、医薬品医療機器法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に従ったものです。これは2014年の法律改正によって名称変更になったもので、以前は薬事法でした(略称ではなくて正式名称)。3文字から急に増えたことから、薬機法もしくは医薬品医療機器法と略称が使われています。
具体的な禁止事項については、医薬品医療機器法に基づく「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」に示されています。無承認無許可医薬品というのは、医薬品に許可されている表示などを健康食品に使った場合に使われる言葉で、承認も許可もされていない医薬品ということで偽薬の扱いになり、医薬品医療機器法に従って厳しく取り締まりが行われます。
医薬品医療機器法(第2条)には、医薬品は以下のように定義されています。
1 日本薬局方に収められている物
2 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であって、機械器具等でないもの
3 人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であって、機械器具等でないもの
日本薬局方は医薬品の規格基準書で、このリストに掲載されたものが医薬品となります。
医薬品は疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされるものとなっていることから、健康食品は疾病の予防に使うことを表示することはできず、それを標榜して販売することも規制されています。また、疾病だけでなく、身体の構造・機能に影響を及ぼすことが目的とされるものも医薬品だけに限られることから、身体に影響を与えることを健康食品は表示することもできないということです。