1日の食事による摂取エネルギー量がわかったところで(Medical Diet118で紹介)、体重を落としたい人に対しては、次のようなアドバイスをします。
減らすべき体脂肪1kgは7200kcalに相当するので、これを1か月で減らすためには240kcalを減らすこととなります。どれくらいの量なのかというと、主食では200kcalではご飯が茶碗1杯、パンなら5枚切り1枚、麺類なら3分の2玉となります。麺類は1玉が300kcalということです。
主菜では200kcalでは肉は2枚、魚は2切れ、卵は2個、豆腐は1丁となります。これらを1日に摂るとすると100kcalずつ食べるのが栄養バランスをとるのによいということで、肉は1枚、魚は1切れ、卵は1個、豆腐は半分となります。100kcalの分量の目安としては、肉と魚は手のひらの半分(指4本分)、卵は手で軽く握る空間、豆腐は手を握ったグーの大きさが示されています。
主菜はたんぱく源であり、身体を作るためにもホルモン分泌などを保つためにも必要であるので、減量の場合には、これを減らすのではなくて主食の糖質(炭水化物)を減らすべきです。
逆に体重を増やすときには、体脂肪が増えるのではなくて、筋肉を増やしたいので、たんぱく源の主菜は400〜500kcal分は摂りたいものです。かといって厳しい糖質制限をして、糖質を減らしすぎると、たんぱく質を分解してアミノ酸がエネルギー源として使われるので、筋肉が減ることになります。
筋肉は最もエネルギー代謝が盛んで、基礎代謝が70%とすると30〜38%は筋肉が消費しています。基礎代謝の約半分は筋肉が占めているので、筋肉が減るようなことをしたら、かえって太りやすく、やせにくい体質になってしまうということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)