腸内環境を整えて、便通をよくするのは、積極的に食事を摂るためにも、身体を動かすためにも必要なことです。お腹の調子がよくない状態では食欲も湧きにくく、運動をするにも気力が起きにくいということにもなります。
便通がよいこと自体が代謝を盛んにして、ダイエットにもプラスになっていくわけですが、ダイエットを心がけるときには腸内環境を整えることも重要になります。
便通がよい状態というのは、腸内細菌の善玉菌が多く、善玉菌による発酵が進みやすく、便が軟らかくなり、便の量が増えています。この状態では毎日の便通が期待され、トイレにも時間がかかりにくいという状況になっていきます。
善玉菌は発酵をさせる作用があり、悪玉菌は腐敗をさせる作用があります。発酵は便が軟らかくなって、便の量が増えるだけでなく、色も黄色に近くなって、においも弱くなります。毎日の便通があることと同時に、この状態であることを確認すれば、善玉菌が多い状態であることがわかります。
悪玉菌が多くなると腐敗しやすくなり、便が硬くなって、量も減り、色は茶褐色か黒くなり、においも強くなります。このような状態であれば、善玉菌が少ないことから善玉菌を増やすために腸内細菌が含まれた乳製品やサプリメントの使用が考えられるところです。
善玉菌と悪玉菌のバランスは、腸内環境がよい状態の人でも、「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」の割合だとされています。悪玉菌というとよくないものという印象が抱かれがちですが、動物性のたんぱく質を分解して便として排泄させるという大切な役割があります。
日和見菌は善玉菌が多いときには善玉菌の味方をして、悪玉菌が多いときには悪玉菌の味方をするという特性があります。特に悪玉菌が増えたときには悪玉菌が増えやすい環境を作り出すという困った存在です。
善玉菌を増やす方法については、次回から説明していきますが、便通をよくする行動はダイエットにもつながるので、腸内環境を整える行動をとるようにしたいものです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)