Supplement Design7 「素材と量が同じなら同じ効果」への疑問

サプリメントの素材は、同じ名称であれば同じものであるとの認識があって、素材に含まれる成分の有効性が示されると、それを摂ることによって同じ結果が得られると信じてしまうところがあります。

以前から、同じ素材であっても最も優れた品種、栽培地、栽培時期、収穫時期、使用部位、部位の加工法、抽出法、凝縮法などによって結果が違ってくることを伝えてきましたが、そのことを考慮に入れずに制度が設けられたサプリメントがあります。

その代表的なものは機能性表示食品です。特定保健用食品のように、製品を用いて機能性の試験が行われていれば、同じ素材が同じ量だけ使われていることで同じ結果だと考えることもできます。

ところが、機能性表示食品は、製品を用いての機能試験だけでなく、論文に掲載されている結果を根拠として届出して、表示することが認められています。論文の掲載されている素材と同じ名称ならば、実際には内容が異なっていても通用するというのが現在の状態です。

そのことは機能性表示食品の制度の審議の中でも、後追いの委員会などでも語られてきたことですが、論文で示された素材を正確に割り出すこと、届出された製品の素材の内容を詳しく判定することが難しいこともあって、現在の形になったところがあります。

私たちは代謝促進成分のL–カルニチンについて20年以上にわたって研究を続けてきていますが、素材としての国内シェア8割を占めている研究対象と同じものと、それ以外のものでは名称は同じであっても必須アミノ酸から合成する手法が異なっています。

私たちが研究しているのは体内の合成と同じ方法を採用していて、素材会社の自社工場で製造しているのに対して、他のものは製造法が違っています。科学的な研究成果も違っているのに、同じように語られているのは納得がいかないだけに、優良な素材の普及を続けています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕