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健康寿命延伸のための提言34 提言のエビデンス3食事12

国立高度専門医療研究センター6機関(国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立国際医療研究センター、国立成育医療研究センター、国立長寿医療研究センター)が連携して、研究成果として「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)」を公開しています。提言のエビデンスの解説(第12回)を紹介します。 前回に引き続き、アメリカのNIH(Natio


“支える人を支える”その人を支える

高齢者は次世代の子どもたちや、その子どもたちを支える立場になってほしいという思いは、発達障害児の支援活動に携わっていると、痛切に感じています。外見からわかりやすい障害児は社会的な支援システムがあり、支援施設もあって、それなりに地域社会からも支えられています。これに対して、発達障害児は外見ではわかりにくく、まだ地域で支えるところまでいっていません。 通常の学校に通学している発達障害児が利用できる発


学習障害106 算数障害への接し方2計算できるようにする工夫

算数障害がある子どもは、数の概念を理解するのが困難という例も少なくありません。1という数字は個数でいうと1個(●)というのはわかりやすく、2は2倍の2個(●●)、3は3倍の3個(●●●)というところまでは簡単に進むことができます。これが4以上になると急に困難さが出てきて、4という数字は「よん」と読んで、4という文字になって、●+●+●+●、●+●●+●、●+●+●●、●+●●●、●●+●+●、●●


盗むやつより盗まれたやつが悪いと言われる時代の対応

「盗まれない知識をつけろ」ということが盛んに言われた時代があります。日本メディカルダイエット支援機構の理事長が子どものころに、勉学のモチベーションを高めようとして周囲のお年寄りが口にしていたことです。一生懸命に働いて買った高級品は泥棒に入られたら簡単に持っていかれてしまうけれど、頭の中に詰め込んだものは盗まれることはない、というような意味です。 とにかく盗まれないものを頭に詰め込むように頑張ろう


65歳以上の高齢者は支えられる側なのか

高齢者の従来のイメージであった若い人たちに支えられる立場ではなく、積極的に健康情報のために活動して、その成果を次世代に活かしてもらおう、という新老人運動について、100歳を超えて現役医師であった日野原重明先生へのインタビューをもとに前に紹介させてもらいました。高齢者というと以前は60歳以上でしたが、今は65歳以上とされています。それだけ日本人は元気になってきているということなのか、それとも高齢者が


発達栄養学106 食品数が減るほど栄養が欠乏しやすい

発達障害の中で、自閉症スペクトラム障害の子どもは、極端な偏食などの食行動異常がみられる場合が多く、それによって栄養学的問題をきたしやすいことが知られています。その反応としては、今までに食べたことがない新奇の食べ物を食べたがらない、特別な歯ごたえ、食べごたえ、特定の食品カテゴリー、食品の色、外見、味、臭い、製造元、パッケージ、温度などにこだわるなどの特徴があげられます。 人間の身体は多種多様な食品


健康寿命延伸のための提言33 提言のエビデンス3食事11

国立高度専門医療研究センター6機関(国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立国際医療研究センター、国立成育医療研究センター、国立長寿医療研究センター)が連携して、研究成果として「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)」を公開しています。提言のエビデンスの解説(第11回)を紹介します。 日本食(和食)と呼ばれる日本人の食事は、一つ


医療費削減のための一歩の価値

国民がウォーキングによって健康になれば、医療費が抑制できるという発想から、厚生労働省の研究班が、生活習慣病予防も目的にして“一歩の価値”を試算しています。 この研究の基礎調査に協力したのは製薬会社の社員1000人で、事前に健康状態を調べたうえで、1年間のウォーキングの実施によって、歩数による健康状態の改善、個々の医療費の変化が調べられました。ここで得られた調査データから、生活習慣病にかかる割合と


学習障害105 算数障害への接し方1計算しやすくする工夫

算数障害というと、いまだに計算ができない、数の概念がわからないという生活に支障をきたすような障害だと勘違いされることがあります。算数障害が含まれる学習障害、その学習障害が含まれる発達障害は知的な能力の低下がないことが基本となっています。計算をするために必要な知的能力はあるものの、その認知に時間がかかり、通常の思考時間、解答時間とされる範囲に当てはまらない場合がほとんどです。 計算をするときに1桁


医薬品と健康食品の飲み合わせによる相互作用

医薬品には副作用があることが知られています。医薬品単体の副作用はそれほど強いものではなくても、複数の医薬品を重ねて使用すると副作用が強く現れることがあります。同じ医療機関で処方されるときには、そのことを知っているので、一緒に使うことで強い副作用が出ない組み合わせにするのが当たり前のことです。異なる医療機関で複数の処方をしてもらった場合には、強い副作用が出る組み合わせになる危険性もあります。これを避