エネルギー代謝15 バウンド運動の方法と目標

バウンドボールに座って、バランスが取れるようになったら、背筋を伸ばし、腹筋に力を入れ、足(脚部)の力を使って上下に弾ませるようにします。バウンドによって身体が前後左右に大きく揺らさないようにして、できるだけ頭が上に吊り上げられるイメージで動かします。
上下動が大きくなるほど運動量も大きくなり、体内に取り込まれる酸素が多くなります。上下動を始めて5分ほどで呼吸数が多くなります。平常時の呼吸数は1分間に16〜18回であったのが、運動時には24〜30回に増加します。
1分間に発揮することができる心拍数は最大心拍数と呼ばれます。その心拍数は「200−年齢」で求めることができます。50歳の人は170回、60歳の人は160回となります。適度な運動とされる有酸素運動では最大酸素摂取量の60%が目標となります。50歳の人なら102回、60歳の人なら96回が目安となります。平常時の心拍数は60〜70回であるので、運動時には40%前後の増加となっています。
酸素摂取量は心拍数に比例して増加するため、心拍数から酸素摂取量を計算(推測)することができます。一般に使われている計算方法はカルボーネン法で、以下の式によって計算されます。
「目標心拍数=(最大心拍数-安静時心拍数)×目標運動強度(%)+安静時心拍数」
年齢による最大心拍数は一般に(220-年齢)で求められます。また、使用する安静時心拍数は、呼吸同様に環境(運動、飲食、入浴など)の影響を受けるため、寝起きや場合により就寝前の椅子に座った安静時に測った値を使用します。
例えば、50歳で、1分間あたりの安静時心拍数が60拍/分、目標の運動強度を60%に設定する人の場合では、以下のように求められます。
「目標心拍数 =(170-60)×0.6+60=126(拍/分)」
 *最大心拍数170(拍/分)=220-50(歳)
60歳で、1分間あたりの安静時心拍数が65拍/分、目標の運動強度を40%に設定する人の場合では、以下のように求められます。
「目標心拍数 =(160-65)×0.4+65=103(拍/分
 *最大心拍数160(拍/分)=220-60(歳)
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)