エネルギー代謝45 吸収阻害の成分には限界がある

サプリメントや健康食品は、ただ摂取すればよいというわけではなくて、その種類に合わせた行動を起こすことが求められます。ダイエットのために糖質や脂質の吸収を阻害する成分が含まれる健康食品を摂れば、食事として食べた糖質や脂質の吸収量が減るので、特に苦労することはないと思われがちですが、健康食品に含まれるくらいの成分量で、食事で摂ったことを帳消しにしてくれるほどの効果はありません。

例えば、ブドウ糖の吸収を阻害するギムネマ・シルベスタは、ブドウ糖を吸収するときに作用する酵素の働きを抑える効果があるので、ブドウ糖が一気に吸収されるのを抑えることはできます。ブドウ糖の吸収が早いと血糖値が急上昇して、それに対応して膵臓からインスリンが分泌されます。このインスリンによって、ブドウ糖は細胞の中に取り込まれて、血糖値が下がっていきます。

血糖値が上昇するのはよいことであっても、急上昇することで高濃度のブドウ糖が血管にダメージを与えます。それが高血糖状態の問題です。ブドウ糖は生命維持のための重要なエネルギー源であるので、不足するようなことがあってはいけません。吸収されるブドウ糖の量は同じであっても、急激に吸収されて血糖値が急上昇するのがよくないわけです。そこで、血糖値の吸収をゆるやかにすることを目的とした健康食品にギムネマ・シルベスタが使われているのです。

これは脂質についても同じことがいえます。脂質の基本形は中性脂肪で、脂肪酸3つが結びついた構造をしています。中性脂肪のままでは吸収されないので、分解を阻害して脂肪酸になることを遅らせるようにします。中には脂肪酸を吸着して吸収されないようにする難消化性デキストリンのようなものもありますが、これも食事で摂った脂肪酸の量に比べたら少しでしかありません。

ブドウ糖も脂肪酸も吸収を阻害するのではなくて、しっかりと吸収して、これをエネルギー化して血液中から減らすことが大切だということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)