カテキンは酸化したら活性酸素になる?!

カテキンは緑茶に含まれる強力な抗酸化成分です。抗酸化成分は活性酸素を消去する作用があり、カテキンは抗酸化成分の中でも、かなり強い抗酸化力があるものなので、サプリメントを摂らなくても活性酸素対策に使うことができます。緑茶の産地の中でも、お茶を飲む機会が多いことが知られる静岡県の掛川は、がんが少ないことが知られ、「それはカテキンのおかげ」と言われる要因となっています。
こういう話をすると、お茶を飲めば飲むほど活性酸素に対抗できる、と簡単に考えてしまう人も多いようです。また、カテキンは、お茶の緑の成分と思われがちなので、色が出る間は飲み続けよう、と考える人も少なくありません。しかし、お茶の緑色はカテキンではなく、クロロフィル(葉緑素)です。カテキンは無色で、酸化すると黄色から茶色になります。
この緑色が実は問題で、色が薄くなっていけば、緑茶の抗酸化の力がなくなってきたと感じることもできるのでしょうが、緑茶は3〜4回、繰り返し淹れても、淹れてから1時間以上の時間が経過しても、しっかりと色が出ます。
抗酸化成分は活性酸素を消去する成分ですが、活性酸素を消去するということは酸化しやすい成分です。体の中に入って酸化することで、体の細胞の酸化を防いでいます。お茶の葉は乾燥している段階ではあまり酸化はしていないのですが、お湯を注ぐと急激に酸化が始まります。30分もしたら相当に酸化が進んでいます。そんな状態の茶葉に、お湯を注いで飲んだら、まるで酸化した活性酸素を飲んでいるようなことになります。
抗酸化成分は酸化しやすいということを知って、上手に使うようにしたいものです。