サプリ概論201 睡眠の悩みを解消する機能性表示食品

睡眠に関する機能性表示食品が増えています。それだけ眠りについて悩みを抱えている人が多くいて、需要があるからです。睡眠に関する素材としては、テアニンやGABA、乳酸菌などが有名ですが、DHAも使われるようになりました。DHA(ドコサヘキサエン酸)は体内で合成されない不飽和脂肪酸の一つで、以前は血液サラサラによる機能調整の素材として知られていました。
そのDHAの中でリン酸が多いものに脳の機能を高めるものがあることがわかりました。DHAは血液脳関門という脳細胞の前にあるゲートに相当する部分を通過しにくかったのですが、この新たなDHA(睡眠DHA)は血液脳関門を通過しやすい特徴があります。
睡眠の悩みについて、どのような効果があることを確認しているのかについては、機能性表示食品を受け付けている消費者庁のホームページに掲載されています。これを確認すると、「一時的に睡眠に不満を感じている健康な方の深睡眠とレム睡眠の割合を増加させる」と書かれています。まず気になるのは「一時的な睡眠」というところで、次に試験対象者が「健康な方」というところです。
睡眠不足、睡眠の質の低下(熟睡できない)に悩んで体調を崩している人ではなくて、あくまで健康な人を対象として試験が行われています。その健康な人とは誰かということで詳しく見てみると、20〜64歳の男女74人のデータです。そのうち38人は本物を使い、36人はプラセボ(偽物)を使っています。つまり半分の結果で、機能性表示食品の届出が行われたということです。
睡眠の悩みは、できることなら早く解決したいと願っているはずですが、この試験結果は「12週間目に有意差」があったとされています。3か月間、取り続けた結果で、思ったよりもかかっています。
もう一つの有効性は、「一時的に活気・活力が低下している人において、ネガティブな気分の状態のスコア(抑うつ、落ち込み、緊張、不安)および活気・活力スコアが有意に改善」という結果でした。これも12週間後の結果でした。