ツイン・ウォーク35 正しい歩き方は体重の移動から

歩くときには、直立状態から片側の足を前に踏み出すという印象がありますが、この動きでは体重の移動がスムーズに行きません。勢いよく前進をするためには、直立の姿勢から身体の重心を進行方向に移して行きます。

こうすると停止状態が崩されて前方向に体重がかかります。崩れ始めた姿勢を支えるために、片方の足を前方に移動させて地面に足裏を着地させます。これが歩行の第一歩となります。つまり、足を前に出して歩行が始まるのではなく、その前に身体の重心が移動して、全身が傾いて歩き始めるわけです。

直立状態のときには左右の足を開いたほうが安定するため、歩くときには右足と左足の間隔(歩隔)が開いていたほうが安定すると思われがちですが、左右の足が開かれた状態は前進する力が左右に分散して推進力が低下するようになります。そこで歩隔は3~5cmを保つようにします。前に出された足と体重を支えている足とが1本の線上に置かれるようなイメージで足を踏み出します。

歩隔が狭いほど、前進するときに腰がひねられ、上半身を安定させるために肩が前後に振れるようになります。安定を保つために足裏の拇指、第五指、踵の3点が地面を捕らえて、スムーズに体重移動をするようになります。

筋力が弱い人や歩き慣れていない人の場合には、歩隔が狭いと左右に身体が揺れるようになりがちですが、ツイン・ウォークなどのポールを用いた歩き方では上半身が支えられていることから、歩隔が狭い状態でも下半身も上半身も安定させて歩行することができます。

これによって正しい歩き方を続けることができれるようになれば、ポールなしのウォーキングでもスムーズに歩けるようになり、筋力もつくようになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕