五里霧中は国民年金のことなのか

先が見えなくて不安になることを表す四文字熟語は、通常なら「五里霧中」が正解となるところですが、「国民年金」と答えて大爆笑を取るお笑い芸人がいます。国民年金は100年安心というのは制度が続くという話で、現在の年金支給額が今のまま続くという意味でも、物価に応じて上昇するという意味でもなく、それどころか定年後に年金以外に2000万円以上が必要という話も随分と広まってきました。
しかし、制度の根幹となる国民年金の年金保険料の納付率が60%ほどというのは安心の前提としては気になります。この数字は生活困窮などで納付できない人を除いたもので、それを加えると納付率は40%ほどにも下がってしまいます。この事実を知ったら、ますます100年安心のスローガンが不安に聞こえてしまいます。納付しなかった人に支給されない制度とはいっても、積立方式ではなくて賦課方式となっています。賦課方式は、いわば若い世代が高齢世代に仕送りをしているのと同じ制度なので、納付する人が少ないほどプールされる金額が少なくなって、支給条件が同じように続くのかという不安は付いて回ります。
この不安を解消するための方策も打ち出されていますが、①納付額を上げる、②納付期間を延ばす、③支払い開始を遅らせる、という当たり前に考えつくことです。こんなことでは、ますます五里霧中の国民年金だと考える人が増えてきても仕方がないことです。
お金の不安はもちろんのことですが、先々を考えると健康面の不安も大きくて、初めの問いに対する答えとして「健康寿命」と返したくなる気持ちもあります。何もやらなくても、国が健康寿命を延伸させるためのサービスをしてくれるというならよいものの、それが可能かという不安も湧き上がってきます。
生活習慣病になった人は、生活習慣そのものが問題とされていて、それを改善できなかったからなってしまったのに、健康寿命を延伸させるために、しかも高齢者になってから、もっと努力をしろと言われても、そんな酷なことは継続できっこないという人も多いはずです。
健康寿命の延伸のために無理をするのではなくて、無理なく無駄なく続けられるように、誰でもトライアルして好結果が出せる生理学に基づいた方法が必要です。その方法として私たちが提案しているのがメディカルダイエットの「運動×食事×休養」の組み合わせです。