健康あない人5 次世代を導く年長者への期待

定年退職をしたあとは家でのんびりと暮らす、孫の世話をするというのは、ある意味で理想かもしれないのですが、急激に変化する時代にあっては、そんな余裕を見せることが難しくなっています。金融庁が年金以外の生活費が老後30年間で2000万円以上も必要であるという発表をしたときに、老後の稼ぎを考えた人が多かったかと思います。
サラリーマンとして給料を得ていた人は、それと同様のことをして収入を得ようと考えがちですが、新たな仕事にチャレンジしよう、それも社会に貢献することで収益も得られないか、という相談を受けることが多くなっています。自分のためだけでなく、社会のためにも力を注ぐという気持ちを起こさせるくらい、日本人は長生きになり、健康度も高まりました。
日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳(令和3年)ですが、77年前の終戦から2年を経て、戦後初めて発表された昭和22年の平均寿命を見ると、男性が50歳を超えて、男女ともに50歳を超えた記念すべき年でした。そのときから比べると30年以上も平均寿命が延びています。これは一世代分の年齢で、それだけ次の世代に伝えるための時間が確保されました。
ただ長生きになっただけでなく、健康面でも向上しています。日本老年学会と日本老年医学会は2017年に、高齢者の定義を65歳以上から75歳以上にすることを提言しました。65歳から74歳は准高齢者として、75歳以上を高齢者とするもので、准高齢者は支えられる側ではなくて、むしろ高齢社会を支える人材となるべきだとしています。その根拠ですが、医学的な調査で、10〜20年前に比べて10年ほども健康度が高まっていることがあげられています。
定年退職をして、自由になる時間が増えた分を社会に貢献してもらいたい、これまでの経験を次の世代に伝えて、社会的にも経済的にも日本を上昇させる原動力になってもらいたいというのが、65〜74歳人口が1740万人にもなった日本の将来を考えると心から望みたいことです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)