健康情報38 コロナ禍3年間の高齢者の社会的交流の維持

日本では新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3年以上もコロナ禍による制限を受けてきました。

東京都健康長寿医療センターの福祉と生活ケア研究チームは、地域在住高齢者を対象とした包括的健康調査「お達者健診」のデータから、高齢者の他者との対面・非対面の交流頻度や人とのつながりの認識について、コロナ禍3年間の変化パターンを調べました。

その結果、コロナ禍であっても、日本の高齢者は社会的交流を維持し、健康状態を維持しようと対処したことがうかがえました。

お達者健診の2019年会場調査に参加した720名のうち、2011年10月までの全4回の追跡調査に少なくとも1回参加した高齢者606名が対象となりました。

別居の家族や親戚、友人や近所の人との対面・非対面の交流頻度、人とのつながりの認識をアンケートによって調査し、それらの得点の3年間の変化パターンを混合軌跡モデリングという統計手法によって調べられました。

それぞれ3つの変化パターンがあり、対面交流頻度得点は緊急事態宣言下の2年間は中頻度群、低頻度群で1〜2点減点しました。しかし、非対面交流得点は調査期間を通じてほとんど変わりませんでした。

人とのつながり認識得点は、どのパターンでもわずかに低下傾向でしたが、3年間で1点程度でした。

緊急事態宣言下の対面交流の減少は加齢による変化よりも大きいものでしたが、人とのつながりは加齢による変化の範囲内で、顕著な低下はありませんでした。活動制限によって高齢者の対面交流は減少しましたが、非対面交流は減らさず、人とのつながりを維持したと考えられました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕