健康食品 敵か味方か65 期待と効果の差

健康食品に効果があるのか、それとも効果がないのかは、有効成分の機能性、質、量によって決まってくるというのが一般的な感覚ですが、そればかりで決まるとは限りません。使用する人の感覚や期待感も大きく影響しています。

その感覚や期待感はダイエットと同じようなところがあって、的確な方法を実施して体脂肪が減って、体重も下がってきても、目的としているのは見た目のスタイルという人にとっては、まったく効果がなかったと評価されることもあります。

健康食品に医薬品のような効果を期待している人は、病気の予防や治療効果がなければ、これは効果がないと感じるかと思います。機能性を表示して販売される特定保健用食品や機能性表示食品でも、医薬品のような予防効果、治療・改善効果を表示することはできないので、そこまでの効果を期待することは間違っていることになります。

機能性表示食品で示される有効性である血糖値や血圧を安定させる、糖質や脂質の吸収を抑制するということは、長く使い続けることによって、その効果を感じることができるようになります。ところが、使えば、すぐに効果があるように感じている人にとっては、3か月、6か月という期間が待てないことになります。そのために効果がないと判断することもあります。

健康食品の効果に期待するために、安心して食べすぎたり、運動をやめてしまう人もいます。そのようなことをするために、かえって前よりも身体的によくない結果になってしまうことも少なくありません。

健康食品は特定保健用食品や機能性表示食品であっても、あくまで健康機能をサポートするものであるということを知って、他の健康づくりと合わせて利用するものであるということを忘れないでほしいのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕