参加者のためにルールを変える英断のある生涯スポーツ

生涯スポーツと呼ばれる一生涯続けることが可能なスポーツは、メジャーなスポーツのアレンジから始まったものが数多くあります。バレーボールから始まったソフトバレーボール、テニスから始まったバウンドテニス、ゴルフから始まったグラウンド・ゴルフなどがよくあげられますが、参加者の特性を考えてアレンジを加え、できるだけ多くの人たちが楽しみながら健康づくりに活かせるようにして発展してきました。
前出の生涯スポーツのことを言っているわけではないのですが、アレンジすることをよしとしてきた生涯スポーツの中には、新たに形を変えること、参加者に合わせることを積極的に行っていない団体も多々見られます。発達障害児の健康づくりを考えていくとき、栄養での支援、といっても食べ物を提供するのではなくて、保護者の方々への情報提供ですが、栄養面だけで健康づくりをするのは大変なことです。
発達障害児にとって居場所づくりは重要なことで、学校にも家庭にも居場所がないという子どもの新たな居場所としてスポーツの場は大きな期待が寄せられています。選手として参加するだけでなくて、審判やサポーター、組織運営、広報活動などにも参加することができるポジションはたくさんあります。生涯スポーツのルールの変更だけでなく、運営方法も考えて、発達障害児の特性を理解して生きる場所を作ってほしいと強く願っています。
現状の生涯スポーツを超高齢社会に対応するためには、運動科学と栄養学を組み合わせた日本メディカルダイエット支援機構の研究成果を活かしてほしいと願うと同時に、高齢者から子どもまで、さらに障害がある子どもたちに“障害スポーツ”だけでなく“生涯スポーツ”にも参加してもらえるようにした、ユニバーサルスポーツを地域の活性化に活用してほしいということも私たちの願いです。