吸収されない健康食品があるのか

健康食品は加工法によって吸収率が大きく異なっています。中には、まったく吸収されないものまであります。その例としてあげられるのはキノコです。キノコは軟らかいようでも細胞膜は頑丈で、その中に含まれている成分は細胞膜を壊さないと出てきません。以前にアガリクスは煮出して飲むことがすすめられていましたが、重要成分の多糖類は圧力をかけて細胞膜を破壊するか、発酵によって乳酸菌などに細胞膜を壊していかないと取り出すことはできないことがわかり、今は、どちらかの方法が使われています。
エノキ茸にはキノコキトサンという脂肪細胞の中に蓄積されている中性脂肪を分解して血液中に放出する作用がある成分が含まれていますが、食品としてのエノキ茸を食べてもほぼ吸収されません。エノキ氷なるものがあって、エノキ茸を製氷機に入れて水を注いで冷凍したものを汁物の中に入れて出汁に使います。解凍されるときに細胞膜が破壊されてキノコキトサンが出てきますが、それでも充分ではありません。そこで細胞膜を破壊したものを使った健康食品が登場しています。
クロレラも硬い細胞膜に包まれていて、破壊されていないものは成分が外に出ていないので、有効成分が吸収されないものもありました。これも今では解決されていますが、もっと吸収されやすいものとして人気が高まっているものにスピルリナがあります。
グルコサミンは膝関節の軟骨成分で、エビやカニの甲羅や殻に含まれています。そこで殻をバリバリと食べている人もいますが、グルコサミンは抽出を行わないと成分が出てきません。それと同じようなことが他の健康食品でもあるということです。