学習障害10 漢字が読めないと算数の文章問題が理解しにくい

発達障害の学習障害の算数障害は、数の感覚がわからずに計算が苦手という認識がされていますが、足し算、引き算ができても、それと同じことを文章問題で出されると混乱して計算することができないということがみられます。文字を読んで内容を理解する識字に問題があると、計算まで進むことができなくなるということも、よくみられることです。
学習障害の識字障害のために漢字が読めないと、文章問題を理解することができなくなります。識字障害がある子どもに対しては、教師や親などが読んで出題することで解決することもあります。学校以外では読めない漢字を、ひらがなにして出題することもできます。
しかし、小学校では1年生で覚えることが定められている文部科学省の学年別漢字配当表の80字が理解されていることを前提として、算数の文章問題が出題されます。ここをクリアしておかないと、2年生の算数の授業で取り上げられる大きな数字の足し算、引き算が理解できにくくなり、さらに2年生の後半の授業の掛け算も理解しにくくなります。
算数障害の改善支援のために、初めのうちは読めない漢字をひらがなにするという方法を使っても、掛け算が出てくる2年生、割り算が出てくる3年生の算数に対応できるように、徐々にではあっても基本的な漢字は覚えるようにすることが大切になっていきます。2年生で学ぶ漢字は160字と1年生の2倍になります。
学年別漢字配当表(小学1年生)は以前にも紹介していますが、再度掲載します。
「一 右 雨 円 王 音 下 火 花 貝 学 気 九 休 玉 金 空 月 犬 見 五 口 校 左 三 山 子 四 糸 字 耳 七 車 手 十 出 女 小 上 森 人 水 正 生 青 夕 石 赤 千 川 先 早 草 足 村 大 男 竹 中 虫 町 天 田 土 二 日 入 年 白 八 百 文 木 本 名 目 立 力 林 六」