抗酸化成分の種類と働き5

クロセチン
クチナシの果実やハーブのサフランに含まれる黄色の色素成分で、ニンジンなどに含まれるβ‐カロテンやトマトに含まれるリコピンの仲間のカロテノイドとなっています。強い抗酸化作用があり、眼精疲労の改善、眼精疲労によって起こる肩こりなどの血流改善、光による目の障害の抑制などが認められています。また、睡眠障害の改善も研究されています。サプリメント素材のクロセチンはサフランのめしべから抽出されています。目のレンズである水晶体の厚さを調節する毛様体筋にクロセチンは直接届き、毛様体筋の動きを正常にします。この作用はアスタキサンチンと一緒に摂ることで効果が高まることが知られています。血流改善は活性酸素が消去された結果で、老化防止効果も期待されています。クロセチンにはルテインの働きを補助し、その効果を高めるため、複合して摂取することがすすめられています。
黒大豆ポリフェノール
黒豆の皮に含まれる黒色のポリフェノールで、強い抗酸化作用があり、吸収性が高く、摂取して1時間で吸収され、血液中の脂肪の酸化を防ぐことが確認されています。黒豆に豊富なアントシアニンのほか、ブドウ種子にも含まれるプロアントシアニジンも豊富で、カテキンが複数つながった構造のエピカテキンが含まれていることから、強い抗酸化作用があります。活性酸素を消去する作用がある体内のSOD活性作用はレモンの760倍、ココアの88倍とされます。視力機能改善効果のほかに、目元美容効果、美白効果などの作用があります。
クロロゲン酸
コーヒーから初めて抽出された抗酸化成分で、コーヒーポリフェノールとも呼ばれます。抗酸化作用のほかに、コレステロール抑制作用、糖質をブドウ糖に分解するα-グルコシダーゼの働きを阻害して血糖値の上昇を抑制する作用もあります。コーヒー豆を焙煎すると減少することが知られ、未成熟の緑色のコーヒー豆から抽出されています。コーヒー豆のほかには、ごぼう、ジャガイモの皮、春菊、プルーンなどに多く含まれています。