甘いものはダイエットの敵ではない

ダイエットを成功させるための基本は、食事と運動のバランスだと一般に言われています。食事で摂るエネルギー量(摂取エネルギー量)が運動で使われるエネルギー量(消費エネルギー量)を上回っていれば、余分なエネルギーが脂肪に変化して蓄積され、これが太る要因となります。これとは逆に、摂取エネルギー量が消費エネルギー量を下回っていれば、エネルギー不足によって蓄積された脂肪がエネルギーとして使われ、やせる要因となります。
この考え方からすると、少ない量であってもエネルギー量が高いものを食べると太ることになり、甘いものを食べることは太る原因と考えられがちです。しかし、甘いものを食べたからといって必ず太るわけではなくて、逆に甘いものを1日の生活の中に取り入れることによって、ダイエットを成功させることができるようになるのです。
その事実を伝え、“ダイエットには甘いものは禁止”というような我慢と無理を重ねるようなことをしないで、望む結果が得られるようになることを願って、「フルーツ&スイーツダイエット」を新たなダイエット法として紹介することとしました。その基本的な考え方と具体的な実施法については、このコーナーを活用して少しずつですが、提供させてもらいます。
まずは、ちなみに情報ですが、今回は「エネルギー量」についての基礎情報です。エネルギー量は物質が持つ熱量のことで、単位はcal(カロリー)、kcal(キロカロリー)が使われます。カロリーは熱量の単位で、ラテン語で熱を意味するcalorに由来します。1gの水の温度を1℃上げるのに必要な熱量が1calで、1ℓの水の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量が1kcalとなります。エネルギー量はカロリーと呼ばれることもあります。キロカロリーのことを略したつもりでカロリーと言っている人がいますが、これは正しい使い方ではありません。1kcalは1000calとなるので、あまりに誤差が大きくなります。