発達栄養学184 家庭、技術・家庭教科での食に関する指導・小学校4

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは家庭、技術・家庭の小学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
*調理に必要な材料の分量や手順については、必要な分量は、一人分の量から考えて、およその量がわかるようにします。また、食品をおいしく調理するためには、材料や調味料を正しく計量して用いるようにし、計量スプーン、計量カップ、はかりなどの計量器具の使い方を理解できるようにします。手順については、例えば、複数の料理を作るときには、出来上がりの時間を考えて、何をどのような手順で調理するかを考えたり、身支度などの準備、食卓の用意、後片付けの時期なども考えたりする必要があることを理解できるようにします。
*加熱用調理器具の安全な取扱いについては、実習で使用する加熱調理器具の特徴がわかり、加熱の仕方と関連させた火力の調節や、火傷の防止などに留意した安全な取扱いができるようにします。
*材料に応じた洗い方や調理に適した切り方については、洗い方や切り方を示範する際に、実物投影機やタブレット端末などの情報機器を活用して、手元がよく見えるようにします。また、盛り付けや配膳については、B(1)のイと関連させたり、学校給食の時間なども活用したりします。例えば、米飯、みそ汁、はしなどを配膳する際には、我が国の伝統的な配膳の仕方があることがわかり、適切に配膳できるようにします。
*ゆでたり、いためたりする調理については、材料を変えたり調理法を組み合わせたりして、平易なものから段階的に学習できるよう計画することが大切である。また、ゆでる材料として青菜やじゃがいもは芽や緑化した部分には、食中毒を起こす成分が含まれているので取り除く必要があることにも触れるようにします。
*材料に適したゆで方・いため方については、観察、実験、実習を取り入れ、調理に伴う食品の変化などについて理解を深めたり、調理の手順の根拠について考えたりできるよう配慮します。例えば、ゆで方については、食品の変化を実感させるために、野菜やいも類、卵などのゆで時間を変えて実験を行い、硬さ、色、味などを観察する活動などが考えられます。