発達栄養131 野菜の摂取と腸内環境

野菜を食べることは大切で、肉を多く食べたら野菜も多く食べるように、ということは常識のように言われます。しかし、どうして野菜を多く食べないといけないのか、その理由を伝えてあげないと、野菜嫌いの子どもは納得して食べてはくれません。

発達障害がある子どもの場合には、単なる好き嫌いの問題ではなくて五感の刺激の強さや過去の記憶などもあって、「成長すれば必要性がわかってくれる」「自然と食べられるようになる」という保護者や周囲の期待は、なかなかかなえられなくなります。

肉食が多く、野菜の摂取量が少ないアメリカ人では、1週間の便通は3〜4回と、便通に影響を与えるのは普通に考えられることです。野菜には食物繊維が多く含まれていて、不溶性食物繊維は腸壁を刺激して便通を促進します。また、水溶性食物繊維は便を柔らかくする作用があって、これも便通をよくしてくれます。

腸内環境は便通がよければよいということではなくて、腸内細菌の善玉菌と悪玉菌のバランスが大切になります。一般には善玉菌は悪玉菌の2倍の量がよいとされています。

善玉菌の栄養源になっているのは糖質、乳製品(乳糖)、食物繊維です。これに対して悪玉菌の栄養源は動物性たんぱく質と脂肪で、肉食が多いと、どうしても悪玉菌が増えやすくなります。だからこそ、肉を食べるときには野菜も食べるように言われるわけです。

発達障害があると自律神経の副交感神経の働きが低下しやすく、腸の蠕動運動や排泄は副交感神経が支配しているので、どうしても便通が悪くなりがちです。それだけに野菜を食べてもらいたくても、それがかなえられないというときには、不溶性食物繊維を穀類や豆類から摂る、水溶性食物繊維は海藻類やキノコ、果物から摂るといったように、比較的食べてもらえるもので代わりとするように考えることが大切になります。