コロナ禍は子どもたちの発達にも大きな影響を与えました。子どもの発達のためにはコミュニケーションは重要ですが、接触してはいけない、外出しての運動もいけない、給食も黙食という状態では、コミュニケーション能力を高めることは難しいことでした。
マスク着用を義務づけられ、マスク着用では運動にも支障があるからといって運動の機会も減らされ、成長に必要な酸素の取り込み量も減ってしまいました。
身体の成長も活動も、それを支えているのは全身の細胞で作り出されているエネルギーです。体内で発生するエネルギーは、エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料として、細胞の中のミトコンドリアで酸素を使った生化学反応によって作り出されています。
エネルギー産生には酸素が必要で、酸素が不足していると、それだけエネルギーが作られなくなります。このエネルギーは身体を動かすだけでなく、細胞の中で身体を構成する成分を作り出すことにも、酵素や神経伝達物質、ホルモンなどを作り出すためにも使われます。エネルギーが不足した状態では、細胞レベルから健康になることができなくなります。
発達障害児は、自律神経の交感神経が盛んに働いている状態で、心身の活動のためには多くのエネルギーが必要になります。発達障害の改善のためにも多くのエネルギーが必要になるので、発達障害児が改善を図りながら成長していくためには。とにかく多くのエネルギーが必要で、酸素も多く必要になるのです。
コロナ禍の3年間で低下してしまった能力を高めるのは尋常ではないはずです。特に発達障害がある子どもの場合には、これまでのマイナス面を取り戻して、さらに改善を進めるためには、相当の発達支援が必要になります。
そのために活用してほしいのが、発達栄養学なのです。