発達障害サポーター3 学習障害の理解

発達障害は大きく3つがあげられています。それは自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害です。これまで発達障害児を理解するための講習というと、目立ちやすい自閉症スペクトラム障害と注意欠陥・多動性障害が中心となっていて、学習障害は講習時間もテキストの枚数も少なくなっていました。
学習障害は識字障害、書字障害、算数障害に大きく分けられています。識字は読むこと、書字は書くこと、算数は計算することをそれぞれ指していて、この読み、書き、計算は学習の基本中の基本となっています。その基本に障害があると、書かれていることが理解できず、理解できないので書くことができず、計算もできないということが起こります。それぞれが別のことではなくて、関連しながら連続して起こっているのです。
関連しているということでは、学習障害も同じで、自閉症スペクトラム障害では集中しすぎるために全体が見えにくくなって学びにくくなることがあります。注意欠陥・多動性障害では周囲のことに気をとられるところがあるために、集中して学べないことがあります。自閉症スペクトラム障害の特性が強く現れながら学習障害が起こっている、注意欠陥・多動性障害の特性が強く現れながら学習障害が起こっているという子どもも少なくありません。
学習障害は自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害と重なって両方が起こることもあって、全体数では学習障害が一番多いという調査結果もあります。
しかし、学習障害は自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害とは違って周囲からは判別がつきにくく、そのために支援が遅れる要因ともなっています。
発達障害児について理解を進めるための講習では、三大発達障害の特性を伝えるとともに、項目を別にして学習障害の特性についても紹介することに力を注いでいます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)