講習NAVI27 知りたいことを話す講習

参加者や受講者が知りたいことを話すのは講習会やセミナーの基本中の基本です。聞きたくもないことを1時間以上も座って聞かされるのは苦痛でしかありません。これは話をする立場のときには気づかないことではあっても、自分が聞く立場になれば簡単にわかることです。

面白く感じない話は、どんなに重要なことであっても、頭の中に入ってきません。入ったとしても、すぐに抜けてしまって、記憶に残ることもなくなります。そんな無駄とも感じるようなことに、貴重な時間を奪うようなことはあってはいけないはずです。講習会などの時間だけでなく、会場までの行き来の時間、そのための準備や後片付けなどの時間も無駄にしてしまうことにもなりかねません。

その簡単にわかることであっても、講師として話をするときには忘れてしまうこともあります。私が、そうだということではなくて、著名な先生、話が上手な先生にも多くいて、先生の話したいことが中心になってしまい、聞いているほうは放っておかれるということも、たびたび経験しています。

そんなときの参加者などの声を聞くと、「ためになった」「勉強になった」「楽しい時間が過ごせた」ということが多くて、本来伝えたかったであろう内容の評価や感想が聞かれないということがあります。

一番よいのは、聞きたいことと話したいことが一致していることで、講演会などの主催者がうまく調整していれば、話す側と聞く側のズレは起こらない、ズレがあったとしても少しだけで済むということになるはずです。

そういった講習会になるように、事前に何を聞きたいのか、それを叶えるためには何をすればよいのか、その打ち合わせの濃密さこそが満足度の高さに現れるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕