身体には活性酸素を消す酵素がある

活性酸素が身体の中で発生することはできません。それを防ぐことができないなら、発生した余分な活性酸素を消去する方法を考えることが重要になります。
活性酸素を消去する酵素は、身体に備わっています。それは、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)、グルタチオンペルオキシターゼ、カタラーゼの3種類の酵素です。
SODは体内で活性酸素が発生すると、すぐに欠けているマイナス電子を与えて過酸化水素に変える働きをします。SODには、マンガンを補酵素にしてミトコンドリア内で造られるマンガンSODと、亜鉛や銅を補酵素にして細胞内で作られる亜鉛SODと銅SODとがあります。SODによって変えられた過酸化水素はグルタチオンペルオキシターゼとカタラーゼによって水に変えられ、活性酸素は消去されます。グルタチオンペルオキシターゼはセレンを、カタラーゼは鉄を補酵素としています。これらの補酵素であるミネラルは通常の食生活では不足しがちなものとなっています。
これらの抗酸化酵素が充分に働いていれば活性酸素によって身体が傷つけられることはないわけですが、その酵素の働きは加齢につれて低下していきます。若いときには、活性酸素を発生させる紫外線を浴びても、肌荒れや肌のシミなどを心配することはなかったものの、年齢を重ねるにつれて紫外線を浴びることで肌荒れ、シミができやすくなります。女性の場合には、25歳は「お肌の曲がり角」といわれていますが、この年齢を境にしてSODの働きが急に低下することによって活性酸素が多く発生するようになり、皮膚の細胞が破壊されてくるからです。
破壊されるのは皮膚の細胞だけではなく、外からは見ることができない体内の細胞も同じように活性酸素によって破壊されています。それだけに、年齢が進むほど、活性酸素への対策を取ることが必要となります。