全身に60兆個以上とされる細胞の中には、エネルギーを産生する小器官のミトコンドリアがあります。1個の細胞に100〜3000個のミトコンドリアがあり、その全量は体重の10%を占めています。特にミトコンドリアが多く存在しているのは、多くのエネルギーを作り出している筋肉細胞です。
ミトコンドリアの中でブドウ糖や脂肪酸をエネルギーとするためには三大ヒトケミカルのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10が使われています。運動をすると、筋肉細胞のミトコンドリアで多くの三大ヒトケミカルが使われます。そのために他の細胞で使われる三大ヒトケミカルが減ることになり、代謝が低下することになります。
中でも不足するのはα‐リポ酸コエンザイムQ10です。
ミトコンドリアの中では代謝の結果としてエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が産生されるわけですが、このATPが細胞を働かせるエネルギーとなっています。ATPが多く産生されるほど細胞の機能が高まり、内臓や脳機能、神経伝達、ホルモン分泌、免疫なども高めることになります。ATPの産生が減少して機能が低下しないようにするためには、三大ヒトケミカルを補うことが重要になります。