講習NAVI11 食事を減らさずにエネルギー代謝を高める

ダイエットの基本は食事による摂取エネルギー量を減らして、運動による消費エネルギー量を増やすことだと一般には認識されています。食べる量を減らして、運動をすればダイエットできる(やせられる)と考えられているようですが、これまでの食事を変えずに、生活パターンを変えるだけでも体脂肪を減らすことができます。その手法をメディカルダイエット講習で伝えています。

食事を減らして、エネルギー源(糖質と脂質)だけが減るならよいのですが、食べ物の中には代謝を促進するために欠かせないビタミン、ミネラル、代謝促進成分も含まれています。それが減ってしまったために代謝が低下して、かえってやせにくくなるというのは普通にみられることです。

それが何であるのか、どのように代謝に関わっているのかという仕組みがわかれば、効率よく栄養摂取をすることができるようになります。その仕組みと摂取すべき栄養素、そして摂取のタイミングを知って実践することが重要になります。せっかく栄養素を摂取しているのに、摂取のタイミングが違っているために、食事療法や運動療法の効果が充分に得られないという例も少なくないのです。

「ダイエットと書いて我慢と読む」と言われることがあります。これは食べたいものを我慢する、太りやすい脂肪と糖が多い食べ物を避けるというのがダイエットのイメージにもなっています。なぜ太りやすいのかというと、脂肪は1gあたり約9kcalと糖やたんぱく質の約4kcalと比べると2倍以上のエネルギー量があるからです。また、糖(ブドウ糖)は血糖値を上昇させて、肝臓での脂肪合成を進める作用があるからです。

それだけのエネルギー量がある脂肪が増えるということは、代謝を高めることができれば大きくエネルギーを発生させて、このエネルギーが身体を作り、健康を維持するために多く使うことができるということです。そして、食事を減らさずにエネルギー代謝を高めて、体脂肪を減らすことで、健康の維持と増進ができるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕