ダイエットは食事療法、運動療法を意味すると前回紹介しましたが、ダイエットが“やせる”という意味だというイメージしている人には“療法”という言葉は抵抗があります。病気の予防・改善の有無ではなくて、余計な体脂肪が減ってスリムになればよいと考える人に、私たちが研究してきた生活習慣病対策としてのダイエットの話をしても、なかなか通じないということがありました。
そこで私たちは、一般にイメージされるダイエットと生活習慣病対策のダイエットを区別するために、“メディカルダイエット”と名乗ることにしました。
療法は英語では正式には「therapy」です。セラピーというと療法、治療という意味ですが、日本では投薬を行わない自然療法、心理療法がイメージされて、“癒し”という意味で使っている人もいます。
メディカル(medical)は通常は「医学」と訳されます。医学的なダイエットというと、医療機関では脂肪を溶解する医薬品を使っているところもあり、医学そのものでのダイエット対策で、食事療法も運動療法も必要がない医療行為を指しているところがあります。
それもあって、ダイエットセラピーという言葉を使ったらよいのではないかというアドバイスを受けたこともあるのですが、私が仕事をしていた日本臨床栄養協会の機関誌が「New Diet Therapy」だったので、食事療法だけと思われてもいけないという思いもあって、ダイエットセラピーではなくて、メディカルダイエットを選択したという経緯があります。
日本メディカルダイエット支援機構の生活習慣病対策は、食事で必要な栄養素を摂取して、運動によって効率よくエネルギー化して、この作り出されたエネルギーを使って、健康を維持するという考え方をしています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)