健康食品 敵か味方か1 消費者の利益のための活動

「健康食品は敵なのか味方なのか」と聞かれることがあります。聞いているほうが知りたいことは2つあって、1つは有効性で、もう1つは法律に関することです。

有効性ということでは、研究に基づいて開発された健康食品には健康効果があり、それは健康面ではプラスになっているという認識があります。その一方で、危険性もあって、有害性がある物質の混入、有効成分の摂りすぎ、医薬品との飲み合わせといったデメリットもあります。

有害物資や医薬品成分が含まれているのは論外としても、健康のためによいはずの食品成分が複数組み合わさることで、また医薬品との相互作用によって健康被害が起こることもあります。しかし、その実態は多くの消費者に知らされていなくて(販売事業者でも知らないことがある)、健康によいつもりで摂取していて、期待とは逆のことが起こることもあるのです。

これについては、健康食品は選び方、使い方を誤ると健康づくりの敵にもなりかねないということで、「敵にならないように上手に味方につける」という答えをしています。

法律に関することというのは、健康食品を規制する法律のことです。このことは同時に書き始めた「健康食品の法規制」の中でも触れているのですが、健康食品に関する単独の法律がないことから食品表示法、食品衛生法、健康増進法、医薬品医療機器法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)、景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)、特定商取引法を組み合わせて規制が行われています。

これらの法律に基づく規制は、健康食品を買って使う消費者を守るためのものとされていて、この法律に関するコンサルタントは事業者を守るためなのか、それとも消費者を守るためなのか、という質問です。

私の答えは、法律に関しては両方の味方です。素晴らしい健康食品を製造・販売していて、愛用者にも喜ばれているのに法律の知識が不足していたために規制を超える表示をして販売ができなくなった例を数多く知っています。そのようなことにならないために、健康食品に関連する法律を覚えてもらい、的確に運用する方法をアドバイスしているのです。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕